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上司に求められる役割は文句を言うことではなく、その対象や課題を改善することであるはずなのに、職場に文句ばかり言う上司がいるとさまざまな悪影響が出てしまいます。誰かが上司に意見しなければ、その状況が自然に改善する可能性は低いでしょう。とはいえ、上司にはなかなか意見を言いにくいという方も多いでしょう。この記事では、人事担当者の目線から、もしあなたの管理下にそのような人物がいる場合に言いにくいことを伝えるコツや注意点を解説します。

文句ばかり言う上司による職場の悪影響とは

文句ばかり言う上司によって生じる悪影響として、次のようなことが考えられます。まず部下たちが委縮してしまって気持ちが落ち着かず、十分に能力を発揮できなくなります。そして「これ以上うるさく言われたくない」という気持ちが働き、ますます上司に報告・相談しにくくなるでしょう。 また文句を言われるばかりで褒められなければ士気が下がり、職場全体の雰囲気の悪化につながります。コミュニケーションがうまくいかなくなり、仕事が停滞し、職場として機能しなくなる恐れがあります。このような事態を招かないために、上司の言動により仕事が回っていないことを人事担当者が上手に伝えることが大切です。

言いにくいことを上司に伝えるメリットとは

この章では人事担当者が問題のある上司に対して言いにくいことを伝えた場合に生まれるメリットを解説します。自分の管理下にいる人材を指導するのが人事担当者の役割ですが、気が進まないということもあるでしょう。そこでまずは、言いにくいことを上司に伝えるメリットを解説します。

仕事しやすい環境になる

どんな上司であるにせよ、同じ会社で働いているということは共通の利益を求めて働くことになります。互いの「違い」ではなく「共通点」あるいは「妥協点」を見出すつもりで上司に意見すれば、最終的には上司は敵ではなく味方であることが認識できます。するとコミュニケーションも楽になり、職場でのストレスが低減するでしょう。 また何か課題が生じた時だけではなく、日頃から意見を言いあえる環境づくりも大切です。特に担当する案件について、事前に自分のアイデアやプランを伝えられる状況にしておけば上司の了解を得た上で進めていることになります。たとえ思うような成果が出なくても、上司は一方的に部下を責められないでしょう。人事担当者が意見することで会社全体が働きやすい環境をつくることにつながっているのです。

周囲の人との信頼関係の構築につながる

職場には役職や立場による上下関係があります。そのため部下が上司に意見しにくいのは当然のことで、それは上司も理解しています。だからこそ上司は潜在的には意見を言う部下の存在を求めており、きちんと問題点を指摘してくる部下に対しては信頼できる人物として一目置くものです。特に組織の方向性や業績に関わる話であれば、上司にとって聞く価値があります。意見を交わすことで自身のロジックが整理でき、もし至らぬ点が見つかれば、問題が大きくなることを防げるからです。 たしかに自分の指示に黙って従う部下を好む上司もいますが、そんな上司でも伝え方次第では意見を受け入れてもらえる余地はあります。徐々に意見を言いやすい環境を整えるサポートを人事担当者がすることで、信頼関係も深まるでしょう。

上司に提案したり、相談したりしやすくなる

上司に言いにくいことでも丁寧に伝え、上司の意見にもしっかり耳を傾ける行動を普段から繰り返せば自然に上司に提案や相談がしやすくなることを部下に伝えることも大切です。部下は重要な場面でも緊張せず指摘ができ、上司からも意見を採用してもらいやすくなるでしょう。このように適度に自己主張しながらも相手も受け入れ、お互いを尊重しながら意見を交わすコミュニケーションは「アサーティブコミュニケーション」と呼ばれ、人間関係を円滑にする方法として注目されています。

文句を言う上司に意見するコツとは

ここからは、文句を言う上司に意見する際のコツを4つ紹介します。相手の気分を害せずに問題解決に向けて前進するためのヒントとして、ぜひ参考にしてください。

あらかじめ論点を明確にしておく

上司にしっかり自分の意見を理解してもらい状況を改善するには、意見を伝える側がわかりやすく話す必要があります。実際に意見する前に、言うべきことをノートに書き出すなどして考えを整理すると、論点が明確になり、いざ話すときに端的に伝えやすくなります。さらに上司から得たい回答についてもあらかじめ考えておくこと安心です。単なる確認なのか、提案に対して検討してもらいたいのか、その場で可否(イエス/ノー)を聞きたいのか、自分の中ではっきりさせておくとよいでしょう。

言葉を選んで伝える

人に言いにくいことを伝える際には言葉を選ぶことが重要ですが、その際に有効なのがクッション言葉です。クッション言葉とは 「大変申し上げにくいのですが」「もし可能であればですが」などのような相手への心遣いを表す言葉です。本題に入る前に挟むことで、聞く側は構えずに話を受け入れやすくなる、話す側は逃げ道をつくれるというメリットがあります。 たとえば上司の間違いを指摘する時は「私の勘違いかもしれませんが」と前置きしてから「〇〇ではなく△△ではないでしょうか?」と伺いを立てるように話します。クッション言葉を用いて物腰柔らかに伝えることで、険悪な雰囲気になるのを避けられるだけではなく、有用な提言として評価されるかもしれません。

マイナスプラス話法を用いる

クッション言葉に加えて取り入れたい工夫として、マイナスプラス話法があります。この話法はマイナス要因の話を先に、プラス要因の話を後に持ってくることで、結果的にプラスの印象を残す効果が期待できます。 たとえば「課長のプランはとても〇〇で△△な点が素晴らしいのですが、1カ所、疑問があります」と切り出すと、最後の「疑問点」に焦点が当たり、上司には「何か厳しいことを言われるのでは」というマイナスの気持ちが生じるかもしれません。一方、**「課長のプランに1カ所疑問はありますが、とても〇〇で△△な点が素晴らしいと思います」**と切り出せば、「素晴らしい」と評価されている面が印象に残り、上司は部下の言う「疑問」が何なのかについても、落ち着いて聞いてくれる可能性があがります。

事実を伝える

言葉を選び、話法を工夫することと同じくらいに大切なのが、伝える内容において主観ではなく事実を述べるということです。「〇〇らしいです」「多分、〇〇だと思います」「私は〇〇と感じています」という主観ばかり伝えていると、上司は「あなたの考えはいいから、具体的な事実を話してほしい」という気持ちになるでしょう。いつ・どこで・どのような事態が生じたのか、話の軸となる事実をしっかり伝えることが肝心です。 特にシビアな課題について意見を交わす時は誰しも感情が動きやすくなりますが、必要以上に感情的にならないように自分の怒りや悲しみを吐露したり、「〇〇さんもこう思っています」と他者の思いを混ぜたりすることは止めましょう。あくまでも事実を中心に話すことで個人のわがままや言い訳ではなく、1つの意見として尊重されやすくなります。

文句ばかりの上司に意見する際の注意点

まずは、一方的に話さないように気をつけましょう。意見を聞いてほしいあまりずっと話し続けてしまうと、上司に「意見」を伝えているのではなく、「文句」をつけているように捉えられます。対話になるように意識して「どうお考えになりますか?」と、人事担当者として上司の意見もきちんと伺いましょう。 また問題の本質は上司自身の人格や考え方そのものではなく、職場や仕事において支障が生じていることなので、状況を改善するために何ができるのかを共に考える姿勢が大切です。上司の言動を変えようとするのではなく、「上司に意見を受け入れてもらうためにどうしたらよいか」という視点を忘れないようにしましょう。

まとめ

文句ばかり言う上司がいると、部下が委縮したりやる気を失くしたりして職場がうまく機能しなくなる恐れがあります。人事担当者として言いにくいことを上司に伝えることは勇気がいることかもしれませんが、実行できれば社員同士が仕事をしやすい環境をつくることにつながります。 本記事で紹介した通り、事前に話の論点をまとめて端的に伝えられるように準備し、話し合いの場ではクッション言葉やマイナスプラス話法を用いて柔らかく伝えるのがコツです。上司の人間性を否定せず、尊重した伝え方ができるようにじっくり準備してください。

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