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部下のモチベーションを下げる上司の特徴とは?行動や対策を解説

部下のモチベーションを下げる上司の特徴とは?行動や対策を解説

仕事をしている中で部下のやる気が感じられず、どうしたらよいものかとお悩みの役職者の方は少なくないでしょう。部下の仕事に対するやる気が感じられないのは、もしかしたらモチベーションが下がってしまっているからかもしれません。この記事では、部下のやる気が感じられずにお悩みの役職者の方に向けて、部下のモチベーションが下がる原因やそれに対する対策などについて解説します。

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部下のモチベーションが下がる原因

腕組をする女性

部下のモチベーションはなぜ下がってしまうのでしょうか。原因を把握することで改善に向けて行動できます。部下のモチベーションが下がる原因として考えられるのは主に以下の3つです。

  • 職場環境への不満
  • やりがいを感じられない仕事
  • 上司や同僚との人間関係

それぞれについて解説します。

①職場環境への不満

職場環境が自分に合っていないと感じた場合、モチベーション低下の原因になります。 具体的には、以下が原因につながりやすい職場環境の例です。

  • 企業理念の共有が不十分
  • 年功序列などの人事制度
  • 業務がスムーズに行えない
  • 給与や賞与が上がらない
  • 福利厚生が不十分

企業理念の共有が不十分

会社は企業理念に基づいて運営していますが、部下が企業理念を理解していないと企業の方針から外れた行動をする可能性があります。それにより、うまく成果を上げられずにモチベーションが下がってしまうことも。企業理念で定める目標は何なのか、何のために仕事をするのかなどが明確であり、部下が理解できるように共有する必要があります。

年功序列などの人事制度

年功序列などの人事制度が原因で部下のモチベーションが下がることが考えられます。勤続年数や年齢などによって役職や給与が上がる年功序列のような制度では、部下に実績や能力があっても生かすことができません。部下のモチベーションを上げるためには人事制度を見直す必要があります。

業務がスムーズに行えない

業務がスムーズに行えない状況では仕事が思うように進まず、モチベーションが下がってしまいます。この場合は業務改善が必要になりますが、本来の仕事以外の作業をしなくてはならないため、仕事に対するモチベーションを保つのは難しいでしょう。

給与や賞与が上がらない

給与や賞与が上がらないと自分の仕事を評価してもらえないのだと感じ、仕事に対するモチベーションが下がります。評価制度を見直して、適切に評価できる環境づくりが大切です。

福利厚生が不十分

育児休暇などの福利厚生が整っていないと、長くその職場で働くイメージが持てず、モチベーション低下の原因になります。福利厚生が充実することで会社が社員を大切にしているという印象を受けますが、反対に福利厚生が不十分な場合は、社員が不満を抱いてモチベーションに影響してしまうでしょう。福利厚生は休暇制度の他にも、社員がリフレッシュできる場を設けたり、保育施設を設置して子育てをサポートしたりといったものもあります。必要に応じて福利厚生を見直すとよいでしょう。

②やりがいを感じられない仕事

仕事にやりがいを感じられない場合もモチベーションが下がる原因になります。仕事に対してやりがいを感じられなくなる理由として挙げられるのは主に以下の3つです。

  • やりたい仕事をさせてもらえない
  • 仕事が評価されない
  • 仕事量が多く残業しがち

やりたい仕事をさせてもらえない

やりたい仕事があって入社した会社でも、やりたい仕事ができない状況では社員のモチベーションは下がります。社員全員がやりたい仕事だけを行う環境にするのは難しいですが、その仕事を続けていけば将来的に自分がやりたい仕事を任せてもらえるという見通しを持つことができれば、モチベーションが低下する可能性は低くなるでしょう。

仕事が評価されない

仕事をしていて、自分の行動が評価されない状況が続くとモチベーションが下がりやすくなります。そんな状況の中、自分よりも成果を出せていない人が評価された場合には不満を抱く社員も出てきます。上司が部下の動向を把握し、明確な評価基準でもって社員を評価するような制度を取り入れることが必要です。

仕事量が多く残業しがち

仕事量が多いこと自体は問題ありませんが、それにより毎日残業しなくてはならない状況になると問題です。特に深夜までの残業が続くと睡眠不足になり、体調を崩してしまう可能性が高まります。体調を崩すことで仕事が思うようにできず、それによりストレスが溜まってモチベーションが下がってしまうでしょう。

③上司や同僚との人間関係

最後にモチベーションが下がる原因として挙げられるのが上司や同僚との人間関係です。厚生労働省が発表した「令和2年上半期雇用動向調査結果の概要」では「その他の理由(出向を含む)」の項目を除くと、退職理由に「職場の人間関係が好ましくなかった」と回答したのが、男性では3番目に多い9%、女性では2番目に多い12.5%となりました(令和2年上半期雇用動向調査結果の概要|厚生労働省)。これにより人間関係がうまくいかないことで仕事へのモチベーションが下がることが分かります。

具体的な人間関係の問題点は主に以下の2つです。

  • 上司のパワハラ
  • 社内全体の雰囲気

上司のパワハラ

上司からのパワハラは部下のモチベーションの低下につながります。例えば部下の失敗を全て部下の責任にする、部下の成功を上司が自分のものにする、などです。信頼できる上司のもとでなければモチベーションを保って仕事をするのは難しいでしょう。

社内全体の雰囲気

上司だけでなく社内全体の雰囲気が仕事をしにくい環境になっている場合もあります。自分が行動を起こそうとしても周りがそれを歓迎しない環境だと、次第に行動するのが億劫になってくるでしょう。また嫌がらせなどが日常的に行われている職場ではモチベーションは下がっていきます。

部下のモチベーションを下げる上司の行動とその対策

部下にアドバイスする上司

部下のモチベーションが下がる原因はさまざまありますが、特に人間関係の問題はすぐに改善するのは難しいでしょう。しかし、行動や発言を見直せば将来的には改善が期待できます。ここでは上司と部下の人間関係に注目して、部下のモチベーションを下げる上司の行動について解説します。対策もご紹介するので、思い当たる行動があれば参考にしてみてください。

相手によって態度を変える

相手によって態度を変える上司は部下からの信頼を得ることは難しいでしょう。目上の人に対しては腰が低く笑顔を見せるのに、部下に対しては笑顔もなく横柄な態度に変わるというような行動を無意識のうちにしていないでしょうか。 また部下ごとに、気に掛ける回数が違ったり、褒めたり叱ったりする回数が極端に違ったりすると、部下は不公平さを感じます。こういった行動が部下のモチベーションを下げてしまっている可能性も。これらに当てはまる場合は以下を意識してみてください。

  • 部下の名前を呼ぶ
  • 部下を褒めたり労いの言葉をかけたりする

名前を呼ぶことで、相手のことを認識・承認していることを伝えることができます。この際に注意したいのは、呼び捨てや「お前」という呼び方はしないこと。信頼関係ができていれば問題ない場合もありますが、しっかりと名前を呼ぶことに意味があります。 また、褒めたり、労いの言葉を掛けたりすることも有効です。日頃から「今日もお疲れ様」「〇〇くんが頑張ってくれたおかげで助かったよ」など声を掛けるように意識しましょう。

これらの行動は部下によって頻度を変えてしまうと逆効果になります。誰に対しても平等にするように注意しましょう。

部下の失敗を必要以上に責める

部下が何か失敗したときに必要以上に責めることも部下のモチベーションを下げる原因です。失敗に対して部下に反省をさせたいと思ったときには、叱り方に注意するとよいでしょう。例えば、「どうしてそんな失敗をしたんだ!」と怒鳴るだけでは、部下のミスを全て部下のみの責任として捉えた叱り方になり、部下は責められていると感じるだけで終わってしまいます。部下が何か失敗したときには以下に注意しましょう。

  • 上司自身の行動を振り返る
  • 失敗の原因と対策について話す

部下を叱る前に、上司自身の行動に問題がなかったかを振り返りましょう。部下の失敗は、部下だけでなく、未然に防ぐことができなかった上司にも責任があります。「指示がわかりにくくなかったか」「進捗をこまめに確認していたか」「相談しやすい環境をつくれていたか」など上司自身の行動を振り返り、自分にも落ち度があった点を伝えることで部下も自身の行動を振り返るきっかけになります。

また、失敗の原因と対策を部下と一緒に考えることも大切です。叱るだけでは部下が原因をしっかり理解できずにまた同じ失敗を繰り返す可能性があります。再発防止のためにも失敗の原因を部下が理解できるように説明するようにしましょう。そうすることで部下自身も対策を考えることができるようになっていきます。

気分で態度が変わって話に一貫性がない

上司のその日の気分で態度や発言が頻繁に変わると、部下は振り回される形になります。また思い付きで発言をした場合、そのあとの発言との間に食い違いが発生する可能性もあり、部下が判断に迷ってしまうでしょう。そのような状態では上司を信頼することは難しいです。部下から信頼されるためにも以下のことを意識してみてください。

  • 感情に任せて発言しない
  • 仕事の目標を明確にする

気分によって感情的になることは部下のモチベーションが下がる原因になります。発言をする前に、その発言は必要なものなのか、適切なものなのかを一度考えるようにしましょう。仕事に関して発言する際には目標を明確にすることで、部下も目指す方向を見失わずに行動できます。

部下の話を途中で遮る

部下が何かを報告するときに話を途中で遮ってはいないでしょうか。話を遮られることで部下は、怒らせてしまったのではないか、興味のない話と思われてしまったのではないかと感じ、自信を失ってしまうことも考えられます。自信を失うことでモチベーションも下がってしまうため、注意しましょう。

部下の話を聴くときに注意したいポイントは以下です。

  • 話を最後まで聴く
  • 要約して伝える

まずは部下の話を最後まで聴くように意識することが大切です。コミュニケーションの中には「聴く力」を重視した「コーチング」という方法があります。聴く力を身に付ける「コーチング・コミュニケーション」では、信頼関係を構築する方法も学べるため、部下とのコミュニケーションにお悩みの方は勉強してみるとよいでしょう。 また、部下の中には報告をする際の話し方がまだわかっておらず、要領を得ない話し方をすることもあります。その場合には話を全て聞いた上で上司が要約して伝えると、部下は次第に伝わりやすい話し方を覚え、成長していきます。

自分の基準で部下を評価する

上司が自分の基準で部下を評価すると、部下のモチベーションを下げる可能性があります。例えば、部下が何か失敗したときに「何でこんなこともできないんだ」と叱る、部下に対して「こうあるべきだ」という理想を持っているなどです。しかし、上司と部下は価値観や考え方、キャリア、性格も異なります。部下に対し不満を抱いたときには、以下の考え方を参考にしてみてください。

  • 価値観や考え方が違うのだから、できないことがあるのは当たり前
  • 先入観や理想を持たずに1人の人間として接する

部下を評価するときには、仕事の評価であれば明確な基準を設け、それに沿って行い、人間性の部分では先入観を持たずに接することが重要です。

残業を強制する

残業をしない部下に対して「根性がない」というようなことを言っていないでしょうか。以前は、残業をすることが美徳とされていましたが、現在ではプライベートを充実させることで仕事もうまくいくという「ワークライフバランス」の考え方が知られるようになり、残業を避けたいと考える社員も増えてきました。そんな中で残業しないことを「根性がない」「怠けている」と言われると、部下のモチベーションは下がります。残業をしない部下は定時に仕事が終わるように努力していると考えて、残業を強制する発言をしないよう心掛けることが大切です。

部下の都合を無視して急な仕事を振る

上司の都合で急ぎの仕事を振ると、部下は自分の仕事ができなくなってしまいます。また、会議でも急に予定を決められると予定通りに仕事が進められなくなるでしょう。そういったことが続くと、上司は部下の都合を考えてくれないという印象になり、信頼関係を築くのは難しくなります。その結果、モチベーションが下がる可能性も。部下に仕事を頼むときには以下の2つに気を付けましょう。

  • 急ぎの仕事は当日の午前中までに頼む
  • 会議は前日よりも前に日時を決めておく

どんなに急ぎの仕事でも、当日の午前中には頼みましょう。午前中でも急な依頼には変わりありませんが、午後に頼むよりも猶予があることで部下も予定の調整ができます。会議に関しては当日に予定を入れると、その時間に予定していた仕事ができなくなる可能性があるため、前日より前に日時を決めるようにしましょう。

上司自ら行動しない

上司は部下の状況を自ら確認するように心掛けるとよいです。報連相(報告・連絡・相談)に対して上司が受け身で、部下から報連相がなかったことに対して注意する、という状況では部下のモチベーションを下げる原因になります。また報告のたびに注意された経験があると、部下は報連相がしにくいと感じるでしょう。

報連相がしやすい環境をつくるためにも意識したいことは以下です。

  • 上司が報連相を促す
  • 上司がポジティブな報連相を行う

報連相は部下のみが気にするものではありません。上司から部下に「〇〇の件、その後どうなった?」など声を掛け、報連相を促す動きをすることで、部下も上司に報告しやすい状況ができます。また、部下に頼んだ仕事で取引先の担当者が褒めていたことや部下の業務改善により業務がスムーズに行えるようになったなど、上司も部下に関係するポジティブな内容の報連相を積極的に行いましょう。そうすることで仕事がどのように役立っているのかが部下に伝わり、モチベーションの向上が期待できます。報連相は上司と部下がお互いに行うように意識するような環境づくりが大切です。

モチベーションを下げる上司から脱却しよう!

部下のモチベーションが下がる原因は、職場環境や仕事内容、人間関係などさまざま。その中でも人間関係は退職理由にも上位に上がるほど、悩んでいる人が多い問題です。特に上司と部下の人間関係では、上司の行動により部下のモチベーションが下がってしまう可能性があります。 今回ご紹介した、部下のモチベーションを下げる上司の行動の中に当てはまるものがあれば、ぜひ対策を実践してみてください。

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