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現場の社員が個々の能力を存分に発揮し、組織の理念やビジョン、目標達成のために一体となって働けるかどうかは、その部署のマネージャー・管理職のマインドや能力が大きく影響します。プレイングマネージャーから抜け出せない新任管理職、または長年貫いてきた価値観から抜け出せない既存管理職に悩んでいる人事担当者の皆さんも多いのではないでしょうか。この記事では様々な企業様のマネジメント研修を支援してきたアチーブメントHRソリューションズが、管理職がマネジメント研修で身につけるべきスキルと研修前後の注意点について解説します。

マネジメントとは?

著名な経営学者として知られるピーター・F・ドラッカー(1909〜2005)によると、マネジメント及びマネージャーは以下のように定義されています1

・マネジメント:組織が成果を上げるための道具、機能、機関

・マネージャー:組織の成果に責任を持つ者

つまり、組織が成果を上げるための仕組みやツールがマネジメント、組織が成果を上げるように働きかけ、責任を持つ人物がマネージャーということです。

マネジメント研修とは?

組織が成果を上げるためのマネジメントを最初から思うように実践できる人は少ないと言えます。なぜならプレイヤーとしての成果の出し方は学んでいても、マネージャーになるまでマネジメントを学ぶことがほとんどないからです。そのためのスキルを身につける場がマネジメント研修です。

マネジメント研修の目的

組織が成果を上げるためのマネジメントに必要な要素は、目標達成と部下育成です。しかし、目標達成を優先すると部下を育成できず、部下育成に注力すると目標が達成できないといったジレンマを抱えるマネージャーは多いようです。マネジメント研修では、両者を両立する適切な支援の在り方組織活性化を促すマネジメントスタイルを学ぶことを目的とします。

マネジメント研修の対象者

マネジメント研修を行う際には、初めて管理職に就いた新任管理職層と、既に課長や部長などの管理職の経験を積んでいる既存管理職層に分けて設計しましょう。

新任管理職

新任管理職は任命されて間もない時期になりますので、管理職に期待される役割をしっかりと理解することが大切です。プレイヤーからマネージャーへと意識を転換し、部下のモチベーションを高めながら育成していくためのコミュニケーションを身につけることが研修の狙いとなります。

既存管理職

マネジメントの実務経験がある既存管理職は、自身のマネジメントスキルの振り返り、より広い視野に立った部門マネジメントとリーダーシップの発揮、様々なタイプの部下に適応できるコミュニケーション能力を強化することが大切です。

マネジメント研修の内容とは?

ここまでマネジメント研修の目的と対象者について確認してきました。それでは実際のマネジメント研修では、どのような内容を取り入れるのがよいのかをご紹介します。

人生理念・理想のマネージャー像の明確化

高いレベルのリーダーシップを発揮するためには、自分自身の理念・ビジョンが明確であることが欠かせません。「自分はなぜこの仕事をするのか。」「この仕事を通してどのようなビジョンを描いているのか。」まずは、自分自身の人生理念を研修の中で明確にし、会社の理念・ビジョンとの融合を図ります。次に、それを成し遂げるためにはどのようなマネージャーを目指しているのか、マネージャーとしての理想像を明確化していきます。新任管理職の方々には、ここで会社が期待している役割についてもお伝えします。

マネジメントスキルの習得

マネージャーが抱えている課題について行った調査によると、「部下の育成・キャリア支援」と回答した方は69.7%、「部下の仕事へのモチベーション・動機付け」と回答した方は72.8%と、この2つが上位となりました(人事白書2021)。ここでは、これらのスキルを向上するために研修で扱いたい内容をご紹介します。

部下育成における支援の方法

マネージャーの役割として、目標達成と部下育成を両立することが重要になります。目標達成については、プレイヤーとして成果を上げてマネージャーになったことから一定以上の経験を有しています。しかし、部下育成については何が正解かわからないという方が多くいらっしゃいます。ここでは、部下を育成・支援する2つの方法を理解しましょう。

①Help型

Help型とは、支援する側(マネージャー)が答えを持っていると考えます。したがってマネージャーは「教える」「やってみせる」「指示を出す」という行動になり、会話の主導権はマネージャーになります。これは部下の能力・知識・経験がまだ浅い時や、緊急度が高い第1象限の場合に適しています。

②Assist型

一方でAssist型とは、支援を受ける側(部下)が答えを持っていると考えます。したがってマネージャーは「部下の言動を引き出す」「部下に任せて見守る」という行動になり、部下との会話においては問いかけが多くなったり、よく聴いて共感したりすることが増えます。これは部下の能力・知識・経験が高い時や、緊急度が低い第2象限の場合に適しています。また、絶対解がない領域で話をする時にお互いが納得できる答えを導き出す重要性を相互に認識しているからこそできることでもあります。部下自身が自ら内省して積極的に実行に移す効果もあり、信頼関係を確立する上でも重要な支援方法になります。

どちらの支援方法も必要になりますので部下と現場の状況に合わせて、効果的に使い分ける方法を学びます。

内発的動機づけを促す方法

生産性の高い仕事をして成果を出す部下育成を行うためには、内発的動機づけが必要になります。内発的動機づけとは、「私たちの行動は内側から動機づけられている」という考え方です。「上司から言われたから」「上司に怒られるから」といった外的な理由で仕事をするのではなく、自らの好奇心や向上心によって仕事をするという状態です。研修ではロールプレイや体感ワークを通じて、内発的動機づけを高める関わり方を学んでいきます。

内発的動機づけを実現するマネジメント手法として、リードマネジメントがあります。リードマネジメントでは、過去に起きた出来事や他者の考えはコントロールできないという信念に基づき、そのプロセスに焦点をあてようとします。また、その社員にとって最善の選択をした結果であることを前提に話を進めるため、事実を直視するよう促しますが攻撃的な言葉遣いはしません。常にメンバーが自ら考え、自ら気づいてより良い行動を選択できるよう促すのが特徴です。例えば、「うまくいったところはどこだろう?うまくいかなかったところはどこだろう?」「もし次にやるとしたら、どうしたらうまくいくと思う?」というような対話をします。

一方、外的コントロールを基盤としたマネジメントのことをボスマネジメントと言います。ボスマネジメントの上司は結果に焦点をあてており、本人を責めたり、脅したりすることによってプレッシャーをかけて改善を図ろうとします。例えば、「なんでこんな失敗をしたんだ?」「次やったらおまえには外れてもらう」といった攻撃的な言葉遣いをします。このような組織では一時的に業績が伸びたとしても、社員は内発的に動機づけられている訳ではないため、そのような状態を長期的に維持することはできません。ゆくゆくは仕事の質が落ち、結果として会社の業績を維持することも難しくなります

以下にボスマネジメントとリードマネジメントとの違いをまとめます。リードマネジメントの7つの習慣を意識するところから始めることを促進します。

チームビルディングスキルの習得

チームビルディングとは、各メンバーのスキルや経験を最大限に発揮し目標を達成できるチームを作り上げていくための取り組みを言います。マネージャーは組織やチームの責任者として、チームビルディングを活性化する役割を担っています。チームビルディングを行うためには、理想的なチームに必要な条件とされるGRIPのモデルを理解する必要があります。

GRIPとはリチャード・ベックハード氏が提唱したフレームワークです。目標を達成できるチームには、Goal(共有された目標)・Roles(目標達成するための役割)・Interpersonal Relationship(良好な人間関係)・Process(計画と段取り)の4つの条件が必要だと言われています。

研修ではこのGRIPの視点を実習を用いて整理し、今後の目標設定と実践への落とし込みをしていきます。

マネジメント研修の実施方法

ここまでマネジメント研修で取り入れたいポイントについてご紹介しました。研修の実施方法には大きく分けて3つありますので、それぞれの特徴について解説します。

社内集合型研修

1つ目は、同じ会社の社員が1か所に集まって対面で開催する社内集合型研修です。従来から最も一般的な方法として浸透していた方法です。集合型のメリットは受講生同士の交流がしやすいことや、講師への質問もしやすく理解が早まるという点です。デメリットとしては遠方から集まる場合のスケジュール調整が難しく、研修で離れる間、現場のチームや部署に支障が出ないように配慮や対策が必要です。

社内オンライン研修

2つ目は、同じ場所に集まらずにネット上にリアルタイムで集まって行うオンライン型研修です。昨今インターネットの普及やコロナ禍による体制変化によって、ZoomやGoogle meetsを利用したオンライン研修への関心が高まっています。オンライン型のメリットは世界中どこにいてもネットさえ繋がっていれば受講が可能という点です。デメリットとしては、受講生はずっと画面を見続けることになるため、疲れやすさや集中力の低下が起こりやすく、双方向のコミュニケーションを取り入れるなどの工夫が必要です。

社外研修・セミナー

3つ目は、自社以外の受講生と一緒に参加する社外の研修や公開講座、セミナーになります。メリットとしては初めて知り合う参加者同士での交流が含まれるため、他社の社員のスキルや考え方に触れることで視野が広がり、意識改革の機会に繋がったり、客観的なアドバイスを得たりすることができます。デメリットとしては、自社都合で研修の日程を変更できないという点があります。また、自社の理念・ビジョンや仕事内容を踏まえて設計されたものではないため、自社には当てはまらない内容も含まれる可能性があります。

マネジメント研修での注意点とは?

講師の選び方

研修においては、階層にマッチした講師を選ぶようにしましょう。年齢という観点からは、受講生と同年代の方が学習効果は高くなります。また、講師自身が現役で管理職または経営者として活躍しているという点も気にしていただきたいポイントになります。なぜなら、昔の体験談で話をするよりも、現在進行形で実践していることを話した方が受講生側も納得感が高まり、自身もやってみようというモチベーションが高まるからです。

研修後のフォローアップを整える

研修をやりっぱなしにするのではなく、現場での行動変容・行動定着に繋げるためにはフォローアップが必要です。多忙な管理職も同様で、行動チェックリストを用いて研修前と研修後の成長度を見るようにしましょう。改善できていない部分については面談の中で阻害要因を分析し、改善のためのプランニングを行うことを忘れないようにしてください。

人事コンサルが教える企業研修の作り方

まとめ

今回はマネジメント研修の内容についてご紹介しました。マネージャーの役割は、目標達成と部下育成の両立です。現代の部下育成は多様化しており、マネージャーは研修を通してマネジメントにおける支援方法や、内発的動機づけのためのアプローチを増やしていくことが大切です。そのための研修では知識を得るだけではなく、実際にワークや演習を通じて体感し、現場で実践できる気づきや学びを得られる研修でなければなりません。具体的にどのようなワークや演習を行うと効果が実感できるのかご興味がございましたら、下記までお気軽にお問い合わせください。

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  1. マネジメント【エッセンシャル版】ー基本と原則ー, ピーター・F・ドラッカー

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