Webサービス業界に携わるエンジニアの特徴を3タイプに分類し、それぞれの役割や担当領域、必要なスキルまでを徹底解説。IT業界の中でも近年盛り上がりを見せるWebエンジニアの違いをピックアップしてみました。
本記事を参考にしてぜひ今後のWebエンジニアの配置や育成などにお役立てください。
Webエンジニアのタイプ別役割と必要なスキルをわかりやすく解説!
Web****サービス業界とエンジニアの特徴
Webサービスとは
そもそもWebサービスとは、WWWのネットワークを介してサーバーとコンピューター間のデータ通信のやり取りによって展開されるサービスの事を指します。分かりやすい特徴として、ユーザーはブラウザを通してサービスを利用するという形態である事です。
Googleなどの検索エンジンやAmazonなどのオンラインショッピングサイトなどが最もたる代表例として挙げられます。近年ではこの他にも、スマートフォンの普及や高速インターネットへの進化にも後押しされ、Web上で利用できるサービスが急増しています。
またサービスの種類も多彩な進化をたどっており、ユーザーとユーザーがWebオンライン上で直接物品の取引などが出来るメルカリなどのマッチングプラットフォーム型のサービスなど今までに無かった形態のサービスの登場もみられます。
今後はデバイスのハイスペック化や5Gなどの新たな通信技術の発達などの技術進歩に後押しされWebサービス業界自体もさらに形を変えながら成長していくでしょう。
Webエンジニアの特徴
Webサービスを支えるのは、なんといってもエンジニアです。変化が激しい業界の中で、特にエンジニアにはその変化に合わせて自らの技術や知識を常に更新し続けることが求められます。
Web業界のエンジニアは担当領域や役割別に3つのタイプに分かれており、マークアップエンジニア、フロントエンドエンジニア、バックエンドエンジニアと呼ばれています。タイプによって扱う言語やスキルも異なります。
それぞれのWebエンジニアに求められる役割とスキルを見ていきましょう。
マークアップエンジニアの役割とスキル
デザインとコーディングの両方を担当
マークアップエンジニアは、WEBサービスを提供するWEBサイトの制作においてサイトデザインを担当するエンジニアです。分かりやすく言えばWEBデザイナーやWEBコーダーを合わせたような役割を担います。WEBデザインを兼任することも多く、自身やデザイナーが制作したWEBデザインをコーディングして実装しSEO対策を施したり、ユーザビリティの向上を追求します。
取り扱う言語と求められるスキル
【使用言語】HTML、CSS、JavaScript、React Native
【スキル】UI/UXデザインスキル,Webデザインスキル,iOS/Androidアプリのデザイン実装
エンジニアとデザイナーの融合職という色を持っているので、デザインの実装に使用するコーディングスキルはもちろんの事、UI/UXデザインのノウハウやスキルも求められます。PhotoshopやIllustratorなど、デザイン領域のスキルや経験があるとベターでしょう。
また、他の2タイプと比べてユーザーとの距離が近いフロントエンドに位置するため、ユーザーに寄り添うマーケティング的な思考や意識を持っておくこともマークアップエンジニアとして活躍する上では必要です。
フロントエンドエンジニアの役割とスキル
Webサイトの機能実装やアプリ開発を担当
フロントエンドエンジニアは、Webサイト自体や各種機能の実装をサーバー上にコーディングを行うエンジニアです。コーポレートサイトのように情報掲示に留まらず、WEBサービスにおいて用いられるWEBサイトはそのサービスに応じた様々な機能が備わっています。
例えるなら口コミ比較サイトにある口コミ投稿機能や、マッチングサービスにおける年齢や居住地などの条件で対象者を検索できる、情報検索データベース機能などです。
フロントエンドエンジニアはこれらの機能を企画・設計するところから始まり、WEBサイトへ実装したりアップデートなどの必要が生じれば適宜改善を行います。
取り扱う言語と求められるスキル
【使用言語】Ruby、JavaScript、React Native、Swift、Java、Kotlin
【スキル】Ruby on Rails、ES6、Node.JS、babel、React.JSなどの各種フレームワークスキル
フロントエンドエンジニアは使用言語やフレームワークを数多く取扱い、作業のカバー範囲もディレクターやデザイナーと連携してマークアップ領域のサポートに始まり、サーバーサイドにまで手を伸ばして対応する横断的な役割を担っています。
豊富な知見と経験を積む必要があり、さらに常に拡張しアップデートされていくテクノロジーやスキルに対しても常にアンテナをはって学んでいかなければ、技術面であっという間にトップランナーと突き放されてしまうのもこのフロントエンジニアです。技術に対しての情報収集と学習に高いコミットが求められます。
バックエンドエンジニアの役割と必要スキル
サーバー管理やデータベースの構築を担当
バックエンドエンジニアは、WEBサイトの裏側、主にサーバーを担当領域としています。
具体的にはサービスに必要な要件を満たしたサーバーを選定し、管理や保守に努めます。またサーバー上にデータベースなどのバックエンドのシステムを構築します。データベースへのアクセス負荷を分散させたり、接続速度をあげるためのプログラムを構築したりとまさに裏方の仕事を担うポジションです。
マークアップエンジニアやフロントエンジニアがWEBサイトに肉付けを行うのであれば、バックサイドエンジニアは骨組みを作ることになります。
取り扱う言語と求められるスキル
【使用言語】Ruby、C、C+
【スキル】Ruby on Rails、GraphQL ・ MySQLなどのデータベースツール
主にサーバーサイドのログ収集・分析基盤の設計、構築パフォーマンス改善に始まりサービスセキュリティ対策、バックエンドAPIの開発、各種オペレーションの自動化までサーバーサイドを主な領域としてWEBサービスの基幹インフラの構築や保守・改善を行っていますので、フロントやマークアップエンジニアと違ってWEBに特化した知識を持っていなくても、ある程度知識の互換性がある分野になります。
しかし、AWSやGCPなどのクラウドコンピューティングサービスの流行によって、今後はクラウドサーバーでのシステム構築や対応するAPIの開発を求められるようになるでしょう。
サービス開発での3エンジニアの関係性
ここまで述べたとおりWebエンジニアは担当領域や役割において3タイプに分類されます。
しかし実際にこの3者がどの様に関わりながら業務を進行していくのかはイメージが湧きづらいと思います。そこで、より理解を深めるためにカーシェアリングサービスにおけるWEB/アプリ開発を一つのケーススタディとして、各エンジニアの担当分野の詳細イメージと関係性をみてみましょう。
バックエンドエンジニアは、サービスにとって必要不可欠な会員情報や車両情報を格納するデータベースを構築するために最適なサーバーを選択します。そしてユーザーのアクセスによって瞬時に情報を提供できるデータベースのシステムを構築します。バックエンドエンジニアにとっては最大限に効率化された構造でサーバーでユーザーの求める情報をいち早く提供できるシステムを構築する事が最重要命題になっています。
続いてフロントエンドエンジニアは、サービス上における予約機能や会員登録フォーム、オンライン決済機能などの実装を行い、サービスのユーザビリティ向上のためにモバイル向けのアプリ開発を行いリリースを行います。
マークアップエンジニアは、プラットフォームとなるWebサイトのページデザインやスマートフォンアプリの開発においてユーザーに寄り沿った「きれいで、見やすく、使いやすい」デザインやUI開発を担当します。
まとめ
エンジニアと一口に言っても、領域や求められるスキルによってそのタイプは多岐にわたります。そしてWebエンジニアにおいては、カバー範囲がデザイナーの領域にまで及んだり、Webサイト本体の構築や各種機能の実装を行うために様々な言語とフレームワークを駆使したり、サーバーやクラウド・コンピューティング上にデータベースを構築し円滑な情報提供を実現するなど、その領域はさまざまです。専門分野に精通したプロフェッショナル達の仕事をよく理解したうえで、育成に努めなければいけません。
また、Webサービス業界は流動性が激しく、環境はもちろん、エンジニアの使用する言語やツールもアップデートや新言語の登場などで絶えず変化をしています。
時代の流れや環境と事業の方向性や将来展望などを照らしあわせ、自社は今後どのようなサービスにグロースさせていくのか?そのためにはどういったツールを使いどのようなスキルが求められるのか?など、常に確認することが必要です。
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