教育研修で体験談を語って学習を促進するポイント

Hadiya Nuriddinは、トレーニングと開発の分野で17年以上の経験を持つ教育デザイナー兼開発者です。様々な企業学習に携わってきた経験を元に、体験談(ストーリー)を活用したトレーニングについてATD2019で語りました。

体験談を教育研修に活用する

「語るものについては、どのようなものでもいいんです」そんな言葉からこのセッションは始まりました。教育研修の中で体験談(ストーリー)を活用していくことは大変有効で、体験談の中から意味のある学びを抽出することに価値があります。

そもそも体験談とはどのような要素で構成されているのでしょうか。体験談は大きく下記の4つの流れによって構成されています。

1.いつもの世界にいる

2.何か出来事が起こる

3.出来事から学び、葛藤を乗り越えて行動を変える

4.(しばらく経って)新しい世界が始まる

教育研修において重要なのは特に2と3の間にある不安や葛藤です。出来事が起こった時にいきなり行動を変えることはなかなかできないもので、常に行動を変える時には不安や葛藤がつきものです。その不安や葛藤を受講者に対してオープンに語ることで、これが「自分でもできるんじゃないないか」という共感を生むのです。

どのように体験談の話材を選ぶのか

体験談は話材選び(トピック選び)が重要です。どのような体験を話材として選ぶかによって、学習者にとって意味のあるものになるのか、それともそうではないものになるのかは異なっていきます。話材を選ぶためのポイントは下記の4つです。

1.つながりがあること

学ばせたい内容と体験談がきちんと結びついていること。特に学習者がこれまでの考えと、新しい考えをつなげていくために役立つかどうか。自分の経験を結びつけ、最終的には異なる観点から世界を見るように学習者を促進できるか。

2.変化が見えること

変化をすることが自分の力によってできることを学習者に理解してもらえるかどうか。どのように変化をしていくか、具体的な方法を指導できるかどうか。

3.関連していること

学習者にとって普遍的な学びとなる体験談を語ること。その学びが重要な理由を明確に伝えることができるか。学習者に自分の体験談を話すことを促進するか。

4.興味深いものであること

ユーモアでもサスペンスでも、興味深い内容を含めること。予想外のことや驚きのある内容が含まれているか。

4つのポイントを満たす話材を選ぶことが重要であるということです。

どのように話材をストーリーにするのか

話材を選んだら、次には骨子をつくっていきます。体験談をつくるためには骨子がとても重要です。では、その骨子をどのようにつくっていけばよいのでしょうか。骨子のつくり方は大きな5つによって成り立っています。

1.序章

「昔は~」「普段は~」などで始める。
登場人物や状況を紹介し、普段の世界はどのような状態かを紹介する。

2.出来事

「しかし、ある日~」などで始める。
普段と異なる出来事としてどのようなことが起こったのかを語る。

3.展開

「それはなぜならば~」などで始める。
新しい行動を選択することによって新しい出来事に適合しようとしたることを語る。

4.結末

「結果として~」などで始める。
変化によってどのような結末が起こったのかを語る。

5.結論

「それ以降~」などで始める。
変化をすることが、その後にもどのような効果があったのかを語る。

まとめ

アチーブメントHRソリューションズでも、研修をリードする講師には体験談を語るためのトレーニングを行っていますが、教育研修にとって体験談は非常に重要なものです。一方で、体験がどのような意味を持つのかは相手によって異なります。学習をリードする講師にとって、どのような話材を選定し、どのように語っていくのかをデザインすることが重要ということなのでしょうか。教育研修をリードする方の参考になれば幸いです。

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