Case Study
【株式会社2りんかんイエローハット様】社内講師育成研修
- 業種
- オートバイ用品の専門店チェーン、車検・整備・修理事業
- 会社規模
- 979名(2026年7月時点)
- ご利用サービス
- 社内講師育成研修
- 対象者
- 12名
社内講師育成を起点に、「自律型組織」への変革のギアが嚙み合う。
-
課題
社長一人に依存した教育体制から脱却し、社員の自律性を育む講師を育成したい。
-
解決策
12名を対象に講師スキルと育成マインドを磨く、全3回の実践型育成プロジェクトを実施。
-
成果
社員の学ぶ意欲が劇的に向上するとともに、社内トレーニングができる講師が6名へ増加。

株式会社2りんかんイエローハット様は「バイクのある人生をもっと豊かにもっと幸せに」を企業理念に、高品質なサービスと商品を提供するバイクライフサービスの総合企業です。
北海道から九州まで全国各地で66店舗を展開し、一人でも多くのライダーが安心してバイクを楽しめる環境を提供するとともに、環境にやさしいアイテムの提案や安全意識の向上、地域社会との共生を通じて、バイクと共にずっと走り続けられる未来を創造しています。
今回は、組織の変革期にあたって、社内講師の内製化に向けた育成プロジェクトをご支援させていただきました。導入の背景や成果について、代表取締役社長の原様と受講者の藤松様にお話をお伺いしてきました。
-
代表取締役社長 原 伊佐雄 様(上写真:左)
-
商品本部 部長 藤松 誠 様(上写真:右)
(以下:敬称略)
外注ではなく、「人を育てる」ことで前へ進み続ける。
今回、社内での講師育成に踏み切った背景にはどのような課題があったのでしょうか?
原: もともと新入社員から5年目までの階層別研修の全てと店長向け講座の一部は、企画からコンテンツ制作、講師までを私自身が1人で担当していました。しかし、代表取締役社長に就任後も経営のトップが全ての研修をワンオペレーションで実施し続ける状態は、組織の成長において健全ではなく、教育研修がストップする危機感を抱いていました。
そこで私が自主的に講座を受講していたアチーブメントグループで研修のカスタマイズ設計を担うアチーブメントHRソリューションズに、階層別研修を外注したいという相談をしたのが始まりです。しかし、担当コンサルタントから返ってきたのは予想外の提案でした。
「すでに社内に素晴らしい研修コンテンツがあり、内製化できているのであれば、それを外注するのではなく、社内で教えられる講師を増やすためのトレーニングをする研修を創りませんか?」
この提案が私の課題感にまさにフィットしました。社内で講師を育成するのであれば、最初に最高品質のプロ講師に触れてほしいと思っていましたので、自分自身も受講者として尊敬と信頼を置くアチーブメントの認定講師に依頼することを決めました。そこから私たちの組織変革に向けた作戦会議が本格的にスタートしたのです。
恐れによるマネジメントから脱却し、社員を幸せにしたい。
組織全体としては、どのような変革を必要としていたのでしょうか?
原:弊社は長らく、強いトップダウン型の組織として成果を上げ続けてきました。上司が右に行けと言えば右に、上司が黒と言ったら白であっても黒ですと答えるような文化が当たり前となっていました。社員の行動の原理は「怒られたくないからやる」という、まさに恐れによる支配がマネジメントの根底にありました。
藤松:当時の社員は毎週「どうすれば詰められないか」ばかりを考えていました。達成できない状況を敢えて作られ、責任追及されるような環境の中で、各セクションの責任者は他部署のリソースを奪い合うようなマインドセットを強いられていたのです。
原:本部も悪意を持ってやってきたわけではなく、現場とのバランスを取るために選択してきたのが外発的な刺激によるコントロールだったのだと思います。創業間もない頃は、勢いのあるやり手が抜擢されて本部に昇格していく中で、現場から本部社員への批判も多くありました。そこで本部社員の過酷さを強調することによって、現場の大変さに劣らないことを示し、組織を動かしてきた側面があるのだと思います。
藤松:原は管理部長の頃からこのような文化を変えたいと公言しており、いつも「みんなを幸せにする」と言い続けてきました。誰もが現実と比較して無理難題だと思っていましたが、実際に社長に就任してからは劇的に体制が変わり、社員も自律的に動くことができるようになりました。![]()
それらの変革は一朝一夕に成し遂げられるものではないと思いますが、何が変革のギアになったのでしょうか?
原:私は以前の文化の中で異端児だったと思います。アチーブメントグループの講座を受講していたのも、毎年自分の能力開発に100万円を使うと決めて個人投資をしながら、組織変革のギアが噛み合う瞬間をどうやって創ることができるかを何年も考えていました。その瞬間が訪れたのが一昨年だったのです。
当時ジレンマを抱え苦しんでいた店舗運営部長にアチーブメントが主催する「リードマネジメント・スタンダード」のチラシを見せました。そこには「職場から恐れを取り除く」と書かれていました。一緒に行くかどうか聞いた時に「行きます」と即答したのです。それまで自分でお金を出してまで学びに行く社員がいなかった組織で変革の兆しになりました。そして受講後、帰ってきた時には「自分がこれを社内で教えたいです」と自らテキストを作って、社内でトレーニングを始めたのです。
その半年後に私は代表になりました。「一人のバカをリーダーにするのは、最初のフォロワーである」という言葉がありますが、一人で踊っている時にはバカにしか見えないが、もう一人が踊り始めた瞬間に最初の人はリーダーになるという真理を突いた事象だったと思います。その時から社内が変わり始めました。![]()
紡ぎたいのは「講師って楽しい」、そのモチベーションの連鎖。
なるほど、ありがとうございます。今回の研修設計に込めた想いを教えてください。
原:そのような変革期の真っ只中で企画した今回の研修は、12名を対象に全3回の育成プロジェクトを組みました。対象者の選定においては、実際に人を教える立場にあり、人の役に立ちたいというマインドが強く、社内への影響力が高い人材に受講いただきました。
プログラムとしては、講師として重要な「デリバリースキル」「ティーチングスキル」「フィードバックスキル」「ファシリテーションスキル」を総合的に高められるよう設計していただきました。各回の間にはロールプレイングやセッション練習などのトレーニング課題を多く設けることによって、すぐに使える実践力の向上に徹底的にこだわりました。
そして、ただスキルを詰め込むだけではなく、「人に伝えるって楽しい」「自分も講師をやってみたい」というモチベーションを引き出すことを何より大事にしました。人材育成とは楽しいことなのだという思いが芽生えることが、成長速度を速める最大要因だからです。
弊社では、選択理論心理学を土台にすべての研修設計を行っております。選択理論心理学の有用性については、どのように捉えていらっしゃいますか?
原:選択理論心理学は「すべての行動は自らの選択であり、内発的に動機づけられている」という考え方を基盤としています。やらせるのではなく、能動的にやりたいと感じる文化をどのように創っていくのか、それを仕組化していきたいと考えているこれからの私たちにはまさにぴったりの考え方と言えます。
また、私は社員育成において「物事を肯定的に捉えられる力」を育むことが最も重要だと考えています。どのような状況や環境においても、物事を肯定的に解釈する力がある人材が成長していきますし、圧倒的な活動量を生み出し成果を上げていきます。それをどのように仕組化していくのかを考えた時に、新入社員から5年目の社員までの育成を担当していくことになる講師には物凄い影響力があります。ここで話される講師の関わりが選択理論心理学に基づいていること、そして一人ひとりの社員がその考え方をインストールし、日常現場でのOSをアップデートすることによって組織の水質は創られていくと感じています。![]()
「受講生としての体験」と「講師としての視点」の両方を体得。
実際の研修の中で、特に印象に残っている学びや新たな気づきはありましたか?
藤松:研修ではプロの講師が目の前で圧倒的なクオリティの講義を実践しつつ、その都度「このアプローチは受講生の何の欲求を満たすためのものなのか」「なぜこの順番で質問したのか」など、講師としての裏側の意図をすべて種明かししてくれたことが貴重な学びになりました。受講生としての体験と、講師としての視点の両方を同時に学べる極めて価値の高い時間となりました。
そして終始、心理的安全性の高い研修空間がそこにあって、とてもやりやすい環境を整えてくれていたと感じます。もともとトップダウン型のマネジメントの中で生きてきて「相手に要求しろ」ということを学んできましたが、今回「相手に伝える」ということの本質を学び、共に相手と分かち合う術を手にすることができました。
ありがとうございます。研修中の受講者の変化はいかがでしたか?
原:受講生の中には初めてパワーポイントを使うようなメンバーもおり、スキルや能力はバラバラでした。しかし、一人ひとりが限界突破をして自分の壁を乗り越えていく瞬間があり、今ここでエンジンがかかったという瞬間が後ろから見ていてもわかりました。未来の講師としてのスイッチが入り、技術が高まっていく様子を確認することができたことが喜びでした。
藤松:同僚が話しているプレゼンテーションを聞いたり、支援し合ったりする経験も新鮮でした。これまでの「他部署は敵」という認識だったところから、「共に助け合う」空気感が生まれ、横の一体感が醸成されたことも良い変化でした。![]()
社員の自律性が解放され、学ぶ意欲とコミュニケーションが活性化。
全3回のプロジェクトを終えて1年が経ちました。その後、現場での変化はどのようなものがありましたか?
原:1番の変化は、社員の「学ぶ意欲」が劇的に高まったことだと思います。以前は私だけが研修を行っていたところから、今回の研修を受講した方々を中心に自発的な勉強会やトレーニングが開催されるようになりました。また、合計21名が自律してさらなる公開講座に申し込み、能力開発に励むようになりました。会社としても能力開発支援制度をスタートして費用を支援していますが、自費を投じてでも学びたいという覚悟が社員に芽生えたことは大きな感動です。
藤松:現場のコミュニケーションの量も劇的に増え、企業の理念や判断基準をまとめた冊子であるコーポレートスタンダードを旗印に、共通言語で話すようになったと感じます。例えば私たちの商品本部では、以前は「どう売るか」ばかりを話していたメンバーが、今では「この商品がどう会社の理念とお客様の幸せに繋がっているか」を自作のスライドを使って熱く語るようになっています。
原:かつては恐れと外発的な刺激によるコントロールで縛られていた組織が、今では「成果と人間関係を両方取りにいく」という決意のもと、一貫性を持って自律的に動き出しています。
今後、目指していきたいことをお聞かせください。
原:私たちが目指す組織の姿は、チームが共通の目的・目標に向かって主体的に考え、一人ひとりが改善策を提案して全員のコンセンサスを取っていくことができる状態です。今回の研修はメンバーの自律性を高める社内の講師を増やすという点において、大きな変革の起点となりました。
今後は、マインドや伝え方の技術だけでなく、研修のコンテンツ制作ができる領域まで学びを深めていきたいと考えています。最終的には本部だけでなく、この文化と教育観を現場の店長やスタッフにまで波及させていくことが次なる挑戦です。
Cases関連する事例
サービスをご検討中の方
業界や規模を問わず、まずはお気軽にお問い合わせください。
- ・アチーブメントHRソリューションズの特色を知りたい
- ・自社に適した会社・サービスなのか知りたい
- ・まずは課題感を聞いてほしい