Case Study
【KNT-CTホールディングス株式会社様】新入社員向け人間力を磨く研修
- 業種
- 旅行・観光業(グループ会社の経営管理など)
- 会社規模
- 約5,000名
- ご利用サービス
- 新入社員向け人間力を磨く研修(カスタマイズ研修)
- 対象者
- 新入社員約350名 (近畿日本ツーリスト、クラブツーリズムほかグループ各社)
「コンプライアンス強化」から「イノベーション創出」へ。 成果偏重の組織風土を変革する『人間力』育成。
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課題
過去の事案を機に、グループ全体に浸透する成果偏重の組織風土改革と倫理観の醸成が急務となっていた。
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解決策
新入社員を対象に、知識の詰め込みではなく、無意識のバイアスに気づき「善なる行動」の指針を得る体験型研修を実施。
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成果
受講満足度99.6%を記録し、「倫理観の輪郭がはっきりした」など深い納得感と実践的な心構えを獲得。

旅行・観光業界を牽引するKNT-CTホールディングス株式会社様は、近畿日本ツーリストやクラブツーリズムなど多数のグループ会社を抱える総合旅行会社です。今回は、過去の事案を背景に、新たに制定されたパーパスと行動規範のもと、組織風土を根本から変革するために実施された「新入社員向け人間力を磨く研修」についてお話を伺いました。インタビューでは、人事部人材戦略担当部長兼KNT-CTアカデミー所長の本多様をはじめ、研修推進を担う皆様にお話を伺いました。
(写真右から)
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人事部人材戦略担当部長兼KNT-CTアカデミー所長 本多様
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人事部KNT-CTアカデミー 西川様
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人事部KNT-CTアカデミー 船田様
(以下:敬称略)
役員が全国を対話して回った日々。
「7割」が課題を感じる組織風土の可視化。
KNT-CTグループ全体として組織風土の改革、特に「人間力(倫理観)」というテーマに強く取り組まれることになった背景を教えていただけますか?
本多:発端となったのは、過去に発生したコンプライアンスに関する事案です。事案の震源地となったのは一部の会社でしたが、我々ホールディングスの傘下には他にも多数のグループ会社があります。当初、他の会社からは「うちの会社の話ではない」「正直、迷惑な話だ」というような声も、少なからず上がっていたんですよね。
でも、外部の調査委員会による事実調査が進むにつれて、浮き彫りになってきたのは「ルールに書かれていないグレーゾーンを攻めてでも予算を必達する」という、成果偏重の組織風土でした。そしてそれは、当該会社だけではなく、グループ全体に深く浸透している根深い課題なんだということが指摘されたんです。

当該会社だけでなく、グループ全体の根深い課題として捉え直したのですね。現場の社員の皆様には、その危機感をどのように共有していったのでしょうか。
本多:事態を重く見た我々は、役員が全国の社員と直接対話をする「タウンホールミーティング」を何十箇所でも実施しました。時には厳しい意見をぶつけられながらも、対話を通じて全社的な意識改革の必要性を訴え続けたんです。
それと並行して実施した社員意識調査で、「周囲は日々モラルや高い倫理感を持って仕事に取り組んでいるか」という問いに対して、「問題ない」と自信を持って言い切れた社員が全体の3割に満たなかったという事実が明らかになりました。つまり、裏を返せば「約7割の社員が、今の組織風土に何かしらの疑問や課題を感じている」という実態が、数字としてハッキリと可視化されてしまったわけですね。
階層別教育の徹底と、
新入社員に向けた「善なる行動」のファーストメッセージ
約7割もの方が今の組織風土に課題を感じていた。その状況を打破するために、どのようなアプローチをとられたのでしょうか?
本多:真の再発防止のためには、法令の知識を詰め込むだけでは不十分です。役員や管理職全員にビジネスコンプライアンス検定の初級合格を義務付け、現在95%が合格していますが、それに加えて根本的な「社員の人間力」を高めなければならないと痛感しました。
そこで、中堅・ミドル層向けの人間力研修や、座禅を取り入れた振り返り合宿など、あらゆる階層で多層的な教育をスタートさせたんです。その一連の施策の最前線として、これから現場に出る新入社員向けの研修をアチーブメントHRソリューションズさんにお願いしました。
様々な施策を進められたのですね。ちなみにぜひお聞きしたいのですが、何故今回あえてまっさらの新入社員に、入社直後のタイミングでこの「倫理」「人間力」という少し重さのあるテーマを扱う必要があったのでしょうか?
西川:現場に配属されて2年目、3年目と年次を重ねていくと、どうしても日々の業務に追われて、「人間力や倫理観よりも、明日の実務に直結するスキルを教えてほしい」というマインドになりがちなんですよね。だからこそ、彼らがまだ「真っさらな状態」である入社直後のタイミングで、会社の指針を素直に受け止めてもらう必要がありました。
私たちKNT-CTホールディングスとして、今回の一連の事案を受けて新たにグループの行動規範を定めましたたんです。その行動規範のを、グループ行動規範の頭文字をとって『KNTCTS(カントクツ)』[k2.1][静渡2.2]と呼んでいるのですが、その前文には「勇気と誇りをもって『善なる行動』を選択し、実行することを誓います」と、掲げました。社会に出ると、白黒つけられないグレーな部分にどうしてもぶつかります。その時に「善なる行動」を選択するための確固たる判断軸を、彼らへの「ファーストメッセージ」として深く浸透させたいという思いから、新入社員へもしっかりとお伝えしていくことを決めました。
アチーブメントHRソリューションズの強みは、
20年変わらない「体感と気づき」のプログラム
数ある研修会社の中で、弊社のプログラムを選んでいただいた決め手は何でしたか?
西川:すごく一言で言うと、提案が非常に分かりやすかったんです。世の中には情報過多になりがちな提案書も多い中、御社の笠原さんの提案はポイントが絞られていて、課題解決のロジックが極めて明確でした。
行動規範を体現するためには、「善悪を疑うアンテナ」と「選択肢を発想する力」、そして「思い込み(バイアス)への対処」が必要だというアプローチですね。単なる座学のコンプライアンス研修ではなく、職場を模した「体験実習」などを通じて、「頭でわかっていても出来ない」ということに受講生自身が気づくことは大変価値があると思います。具体的には、現場で起きている事象や部内での課題などに関して社内で「情報伝達の欠如」があった場合にどれほど重大な問題になりえるのか、や私たちの「無意識の偏見」によって正しい行動が取れなくなる人間の弱さを、受講者自身に体感させる設計になっている点が素晴らしいと感じました。

本多:実は御社とは大変長きにわたるお付き合いをいただいており、20年前からアチーブメントHRソリューションズさんの研修を存じていますが、その強みは全く変わっていないと思っています。ゲームやワークなどの「きっかけ」があって、自ら「これってどんな意味があるの?」と考え、「ああ、そういうことか!」と深い気づきを得られる。だからこそ、後々まで記憶に残り、いざという時の実際の行動に繋がるんじゃないかなと思いますね。
自身の失敗談も交えて語る講師陣。
「正解のない問い」にのめり込む新入社員たち
実際の研修では、ディベートやケーススタディなどのワークを実施しましたが、ご覧になっていて新入社員の皆様の反応はいかがでしたか?
西川:この研修の中では、過去に実際に起こった重篤な企業事例や、社会から賞賛された対応事例を比較するケーススタディを扱っています。内容を企画し、プログラムを練り上げている段階では「このテーマは新入社員には難しすぎるのではないか」と、実は少し懸念していたんです。しかし実際には、彼らは「企業にはこういう問題が起きるんだ」と自分事として捉え、正解のないジレンマに対しても非常に前のめりにディスカッションをしていましたね。
実際の研修現場で間近に受講生をご覧になっていた船田様から見て、受講者の変化や、弊社の講師の関わり方で印象に残っていることはありますか?
船田:私も会場で見ていましたが、単に楽しいだけではなくて、深い納得感を得ている声が多く聞こえてきました。アンケート結果は素晴らしく、100%に近い方が高い満足度を感じていたことはもちろんですが、実際のコメント内容でも「時間軸と空間軸で考える10のレンズを通じて、社会に出るってこういうことなんだと大きな気づきがあった」といった声が寄せられました。
また、研修の成功には講師陣の存在も大きかったと感じています。講師の野田さんや高木さんが、ご自身の失敗談や身近な話題も交えながら新入社員と同じ目線で語りかけてくださり、休憩時間にも輪に入って対話してくださったんです。受講者の心理的なハードルが下がり、心がグッと掴まれていましたね。プロの講師としての進行の美しさにも感銘を受けました。

「まだ見ぬ明日へ」。
倫理観の醸成から、壁を越えるイノベーション人材へ。
最後に、今後のKNT-CTグループ様が目指す理想の組織像をお聞かせください。
本多:この人間力研修は過去の事案の再発防止として始まりましたが、我々の究極の課題は「部門や組織の壁を打ち破り、イノベーティブなことに取り組む」人材を育成することです。
現在、旅行業界は大きな転換期を迎えています。日本の団体旅行や修学旅行のあり方が変わりつつある中、今までのビジネスを踏襲しているだけでは会社の成長はありません。我々のパーパスである『まだ見ぬところへ、まだ見ぬ明日へ』を実現するためにも、決して倫理観を学ぶだけにとどまらず、部門の壁を取り払い、新しいイノベーションを起こせる人材を育てていく。それがこの研修の先にある、我々の大きな目標です。

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