男性社会というイメージが強い建築業界ですが、当社では十数年前から女性営業社員の育成に、ことのほか力を注いできました。近年では女性営業職の頼もしいリーダーが次々に育っています。このように実績を築いてきた女性営業社員が管理職としても活躍できるマインド・スキルを身につけていきたい。そのような思いが高まったことが研修導入のきっかけでした。

部下の主体性を引き出すマネジメントを行うためには、ベースとなる相手視点の考え方と双方向のコミュニケーションスキルを高めることが根本的な課題であると考えていました。以前は社内講師で研修を行っていたのですが、より体系化した研修を実施したいという考えも背景にありました。

社内の他部署で取引があり、社内での評判も高かったアチーブメントHRソリューションズのコンサルタントに相談したところ、選択理論®心理学に基づいた「リードマネジメント」を身につけるプログラムをご提案いただきました。部下に刺激を与えて変えようとする外的コントロールによるアプローチではなく、メンバーと良好な関係を築き主体性を引き出すリードマネジメントは私たちの人材育成に極めて有効だと考え、導入を決めました。また、家事や育児と仕事を両立させている女性営業社員も多いため、オンライン研修の導入を決めました。

実際の研修は店長や店長候補の女性営業職を対象として、1日のオンライン研修を3回実施しました。今回私たちが重視したのは、知識を補充するための場にするのではなく、学んだことを実務へ定着させる研修にするということです。そのため、各研修後に約3か月の実践期間を設けてプランニングシートの活用や上司のサポート体制をデザインしました。受講後に受講生が自身の言動や業務についての目標を立て、それを面談で上司と共有することで実務への定着を促すことにしたのです。