Eラーニングとは?メリット、デメリットと導入時のポイントを紹介

公開日: 2020年3月17日  最終更新日: 2021年9月8日

Eラーニングとは、インターネットを介して行う教育や学習のことです。場所や時間を選ばずに学習の場を提供できるEラーニング。近年では、集合研修の代替ともなりうるEラーニングも多く誕生しています。

では、そんなEラーニングが提供するだけで終わらず、学びを現場に活かしてもらうためには、どんな点に注意すればいいでしょうか。は、Eラーニングについての概要から、メリット、デメリット、導入時のポイントをご紹介します。

Eラーニングとは

「Eラーニング」とは、インターネットを用いて行う教育や学習のことを指します。

コンピューターを活用した教育や学習は1950年代にはじまり、当時は学習者に合わせて出題する問題を変えることがメインでした。それから1990年代頃にコンピューターの通信技術が発展し、これを活用した教育や学習が盛んになっていきました。2000年代以降は、「Eラーニング」という呼び名が急速に広まり、現在では多くの企業が社員教育に導入しています。

Eラーニングが広まった背景には、ビジネスの高速化と業務の多様化があると言われています。以前のような1職種1スキルではなく、一つの職務が必要とスキルや知識の種類増え、社員に求められる学習自体が多様化しています。これによって、集合研修などの教育だけでは社員一人ひとりに十分な学習を届けられなくなっています。

Eラーニングを活用することで、社員は好きな時間に、好きな場所で、必要な学習を受けることができます。全国に店舗を展開している企業であったとしても、インターネットを通して全店舗に均一の教育コンテンツを届けることができます。また、昨今ではポータブル端末での学習も増えており、移動時間に学習コンテンツを利用する人も増えていると言います。Eラーニング市場の調査では、企業内での利用ディバイスはパソコンが主流であるものの、25%はスマホ、15.9%はタブレット端末を利用しているという結果が出ています。

参考:日本イーラーニングコンソシアム出典「eラーニング市場調査に見る導入・活用の傾向

Eラーニングに適した学習内容

では、社員一人ひとりに求められる学習量が増える中、どういった内容をEラーニングで学ぶと良いのでしょうか?

Eラーニングに適した学習内容を考えるときには、「マインド(考え方や姿勢)」「スキル(技能や技術)」「ナレッジ(知識)」に分けて考えるのがおすすめです。多種多様なプログラムを受動的に学習するEラーニングは、この3つの学習内容のうち、ナレッジの学習に最も適しています。

それを踏まえ、Eラーニングに適している学習内容を具体的にご紹介します。

社内規定の学習

労務管理や労働安全、個人情報保護などの学習方法は、「ナレッジ」のインプットが最も一般的です。紙ベースのテキストや資料を読み込むことでも十分ですが、Eラーニングで行う場合、学習の進捗状況を確認できるだけでなく、音声による解説を入れることでより理解しやすくすることができます。

業務に必要な知識・スキルアップ

営業や販売のノウハウ、マーケット動向といった、業務に必要と考えられるナレッジの学習は、Eラーニングに適しています。

例えば、新入社員に学習してもらう内容としては、ビジネスメールの書き方やビジネスマナー、自社の企業理念、ビジョン、業界知識などが考えられます。

また、管理職者やリーダー層に学習してもらう内容としては、社内の評価制度や一般的なリーダーシップ論、マネジメントの基礎などが考えられます。

語学や資格の学習

ビジネス英語やIT関連の資格取得を目的とした学習では、ペーパーテストの通過に必要な「ナレッジ」を身につける割合が多くなります。英文法やPC操作を学ぶ際には、その構造や手順を知る必要がありますので、その学習をEラーニングで行います。

Eラーニングのメリット・デメリット

場所や時間を問わず、受講者にナレッジの獲得機会を提供できるEラーニングですが、メリットが多い半面で、デメリットも当然あります。その両方をしっかりと認識したうえで、メリットを最大限に生かす方法と、デメリットを最小限に抑える方法を検討していくことが大切です。

メリット

Eラーニングで得られる主なメリットは、以下の通りです。

・遠方の社員にも共通の学習を提供できる

・自発的な学習を促すことができる

・社員の学習状況を管理できる

では、それぞれについて解説していきます。

遠方の社員にも共通の学習を提供できる

各地方に店舗や営業所を構えている企業では、各地にいる社員を集めた研修などが現実的ではない場合があります。ですが、社内の制度が変わった場合やハラスメント対策など、遠方の社員にも学習してもらわなければならないケースが時としてあります。そんな時にEラーニングを活用することで、たとえ各地方に多数の店舗や営業所を持っていたとしても、それぞれの場所で学習してもらうことができます。

自発的な学習を促すことができる

Eラーニングを会社で用意することで、社員の自発的な学習を促進することができます。社員の学習を阻害する要因として、最も大きいのが学習にかかる費用への懸念です。もし、社員に学んでほしい内容があり、それを学ぶことで企業にもたらされる効果やメリットが見通せる場合には、Eラーニングを用意すると良いかもしれません。

社員の学習状況を管理できる

Eラーニングは個々人に合ったプログラムを提供でき、かつどこまで修了したかを一括で管理できます。また、受講後にテストやレポートを導入することで理解度や習得度を確認することができます。ただ学習コンテンツを配信するだけではなく、社員の学習がどのくらい進んでいるかを確認できるのもEラーニングのメリットです。例えば、ITリテラシーや社内ルールなど、全社員に必ず理解してもらいたい内容は、Eラーニングを活用することで学習効果をグッと高めることができます。

デメリット

Eラーニングによるデメリットは、以下の通りです。

・学習のモチベーション喚起が難しい

・提供した学びが仕事に活かされたかが見えにくい

では、それぞれについて解説していきます。

学習のモチベーション喚起が難しい

Eラーニングで学習するか否かを社員一人ひとりの判断に任せる場合、「成長意欲のある人のみが活用し、企業として一番成長してほしい人たちは活用してくれない」というケースはよくあります。この場合、学習してほしい社員と学習してほしい内容が明確になっているのであれば、学習の対象者と学習するまでの期限を明示して学習してもらうこともできます。しかし、学習を強制化すると受け身の姿勢が生まれてしまうため、可能であれば「学習したい!」というモチベーションを引き出すのが良いと言われています。ただ、学習へのモチベーションを引き出せる学習コンテンツを作るためには、マーケティングやインストラクショナルデザインの観点が必要となり、作成自体の難易度が上がってしまいます。

提供した学びが仕事やキャリアに活かされにくい

上述のように、Eラーニングで学習の場を提供するだけでは、それが本人の意向にあっているかはわかりません。そのため、事前/事後のフォローが大切です。仕事でどんなスキルを欲しているのか、どのようなキャリアアップを描いているのか。

面談等で本人の意向とすり合わせたうえで、Eラーイニングをスキル取得の一つの方法として活用します。

Eラーニングを導入する際のポイント

では、実際に社内でEラーニングを導入する際は、どのようなポイントに注意するべきでしょうか。

企業としての意図や狙いに沿ってEラーニングを運用するためには、「目的の明確化」「学習手法の確認」「動機づけの工夫」の3つポイントが重要となります。では、それぞれについて解説していきます。

目的や狙いを明確にする

当然のことながら、「なぜ」「なにを」「だれに」が明確でないと、Eラーニングを導入する効果を最大限にすることはできません。

まず肝心なのは「なぜ」です。なんのために、Eラーニングを導入するのか。資格取得なのか、新入社員のビジネスマナーを学ぶためなのか。この「なぜ」をはっきりさせることで、目的に沿ったEラーニングプログラムを選び、「なにを」学ぶかが明確になります。

また、「だれに」を決めることはEラーニングの受講効果を高めるために必要です。たとえば、営業のための商品知識向上のEラーニングを導入した場合、受講できるデバイスがパソコンのみというのは不自然です。

「だれに」の部分が曖昧で、営業事務からカスタマーサポート、営業までと広い対象を設定してしまうと、こうしたミスが起こる恐れがあります。はじめから受講するターゲットを明確にし、この例であれば営業という外回りの特性に合わせ、スマホ等の受講スタイルまで気を配ります。

「なぜ」「なにを」「だれに」の3つを決めることで、学習の目的や狙いが明確になり、実際に学習方法を選んでいくときにも重要な要素となります。

学習方法としてEラーニングが適切か確認する

学習の目的や狙いが明確になると、学習してもらう内容も自然と明確になります。学習してもらう内容が決まったら、その内容を学ぶにあたって、Eラーニングが適切かどうかを確認する必要があります。

「Eラーニングに適した学習内容」の所でもご紹介しましたが、Eラーニングは「ナレッジ」の習得に最も適しています。一方で、「マインド」や「スキル」の習得については、体験学習やトレーニングの導入が必要となってきます。ですから、学習内容に「マインド」や「スキル」が入ってくる場合には、研修やトレーニングなども検討することをオススメします。

動機づけについて工夫する

学習の目的や学習してもらいたい内容、学習してほしい社員像が明確になり、Eラーニングを導入することが決まったら、Eラーニングを実際に活用してもらえるように工夫をします。例えば、全社会議などで「社員に期待していること」や「今後、どんな企業にしていきたいのか」を伝え、それを実現していくためにEラーニングの導入を開始することを伝えるなど、意図や狙いをしっかりと社員に伝えるか否かによっても、社員のEラーニングに対する意識は大きく変わります。

また、Eラーニングと研修の内容が連動するように企画し、Eラーニングでの知識の習得、研修でのスキルの実践、現場への落とし込み、振り返りなど、学習内容が現場に活かされるようにプランを練るといった工夫も良いかもしれません。

まとめ

市場が変化するスピードは、日々加速しており、ビジネスパーソンが学習するべきテーマや量は膨大となっています。そんな現代において、Eラーニングは学びの効率と効果を高める良い手段となります。

Eラーニングを効果的に運用するためには、「なぜ学習するのか」「何を学習するのか」「誰に学習してほしいのか」をしっかりと明確にしたうえで、学習計画を立て、動機づけにも工夫を凝らすことが大切です。

これから、学習にたいして積極的な組織をつくっていきたいと考えている方がいらっしゃいましたら、「なぜ学習するのか」「何を学習するのか」「誰に学習してほしいのか」を明確にした上で、Eラーニングという手段を検討してみてはいかがでしょうか?この記事を通して、有意義な学習に溢れた組織づくりに少しでも貢献できたならば幸いです。

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アチーブメントHRソリューションズ株式会社

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