コラム

Column

大杖正信のモチベーションエンパワーメントメッセージ

講師歴25年を誇る大杖正信が、朝礼のネタなどでも使えるモチベーションを高めるメッセージをご紹介します。

トラブルの原因分析を行ってはいけない

トラブルの原因分析を行ってはいけません。原因分析を行うと、結果、犯人捜しと犯人のつるし上げに繋がるからです。
そうなると、トラブルを起こした社員は罰を受けたと捉え、「失敗をしないようにする」という行動の萎縮が職場全体に広がり、会社の発展がなくなります。
では、どのような対応が理想なのでしょうか?


「犯人捜し」と「吊し上げ」の弊害



現場で問題が起きた時、素早く対処するのはもちろんのこと、再発防止に努めなければなりません。

多くのビジネスパーソンは「原因分析をしっかりやれ」と教わっているはずです。
何故ならば、原因分析を間違うと、取られる対策が見当違いになり、せっかくの対処がムダに終わってしまうからです。

「問題が起きた原因は何だ!?」
「担当は誰だ?」
「なぜ見落としてしまったんだ?」

このように繰り返し「なぜ?」を問うのが原因分析の基本でしょう。
確かにそれは必要なプロセスです。しかし、この原因分析が、思わぬ「勇気くじき」を引き起こしていることに気づいていない上司が多いのです。

「担当は誰だ? なぜ見落としたんだ?」

このように追及された時、担当者はしゅんとして小さくなるしかないでしょう。
そして、この担当者は「責められている」と思います。
原因分析は多くの場合、「犯人捜し」と「吊し上げ」になるのです。
そして、問題を引き起こした担当者は犯罪者のように扱われ、罰を受けていると感じます。

一方、幸いにして担当者ではなかった他の部下たちは、ホッと胸を撫で下ろしつつ、


「失敗しないようにしよう」
「吊し上げられないようにしよう」


と恐怖を感じながら、仕事をするようになるでしょう。
つまり、原因分析は勇気くじきになるのです。
ミスをした当人だけでなく、それ以外の部下やメンバーの勇気もまとめて奪ってしまう、とても危険なプロセスです。

しかし、かといって問題を放置するわけにもいかない。
では、現実的にはどうすればいいのでしょうか?

ソリューションだけにフォーカスする



勇気くじきをなくすための効果的なやり方は、原因分析を止めることです!
そして、いきなり問題の解決策を考える。
ソリューション(解決)にフォーカスする(焦点を絞る)のです。

「今回と同じ問題を防ぐためには、どのような対策を取ればいいでしょうか?どんどんアイデアを出して下さい」

このように宣言して、いきなり解決策の立案に集中するのです。

原因分析をすると、犯人捜しと吊し上げになりがち。
一方でソリューションにフォーカスすると職場が活気づき、明るくなります。
上司はそれを意図的に行うのです。

問題の原因を分析し、適切な対策を取る。

これは物理学的発想です。
そして、正しい対策を取るという意味では必要不可欠なプロセスです。
しかし、これは心理学的に見れば、問題が多いのです。先に述べた通り、部下やメンバーの勇気くじきになるからです。

そんな時は、心理学を優先して職場のコミュニケーションを取ることです。
コミュニケーションを取る場合、有効なのは物理学ではなく心理学です。そこに物理学の理論を持ち込むから、会議がうまくいかなくなるのです。

管理職の人々は豊富な現場経験を持っています。
そのため、多くの場合、職場で問題が起きた時には、直感的に原因が推測できます。
そして、その直感はかなりの確率で当たっているのです。
であるならば、それをわざわざ検証するのを止めるべきでしょう。

原因分析を飛ばして、ソリューションにフォーカスする。
それにより、叱るべき場面でさえ、部下やメンバーを勇気づけることができるようになります。

原因分析はこっそりと少人数で



しかし、それでもまだ、課題は残ります。
論理的には原因分析というステップは不可欠だからです。

また、次のように考える上司もいるでしょう。

「原因分析のやり方を会議などで共有しなければ、部下たちのスキルが上がらない。同じ失敗を繰り返さないためにも、実際の原因分析の場面を部下に見せなくては…。」

では、ソリューションを考える前に、何をすればいいのでしょうか?

一つは、上司が一人で事前にしっかりと原因分析をしておくことです。
必要に応じて、部下を一人ずつ呼び出して、状況を聴く。もしくは、現場に出向き、声を集める。

そして、それを基に原因を特定しておくのです。
主要メンバーだけをこっそり集めて、数人で事前に原因分析を済ませておいてもいいでしょう。

そして、全員が集まる会議ではソリューションだけにフォーカスするのです。

部下を叱る時は人目のないところでこっそり、褒める時はみんなに聞こえる大きな声で。

これは育成の基本です。

同じように、原因分析はこっそり、ソリューション・フォーカスはオープンにやるのです。
そんな使い分けを是非、実践してみて下さい。

どうしても原因分析を全員でやる必要がある場合には、極力そこに割く時間を短くして、解決策の議論に移りましょう。

そのように応用すれば、あなたの現場でもソリューション・フォーカスの導入が可能なのではないでしょうか?

大杖正信
著者:大杖正信 アチーブメント株式会社 エグゼクティブトレーナー
Profile
アチーブメント株式会社エグゼクティブトレーナー。マネジメント研修、コーチング研修などを中心に講師を務め、年間の研修日数は200日を超え、リピート率は100%を記録。トレーニング歴25年のベテラン講師である。
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