行動を起こさせるためには「できそうだ」という感覚
行動を起こさせるためには、「できそうだ」という感覚がポイントになります。なぜなら、「分かった」と「できるようになった」の間には「やってみる」という行動ステップが必要だからです。
この行動ステップがないと、セミナーに参加しても「いい話だった」で終わり、日常が何一つ変化しないのです。
例えば、教材を購入したり、セミナーに参加したりして、
「いい話を聞いてわかったはずなのに、なかなかできるようにならない」
ということはありませんか?
実は、「わかった」から「できるようになった」のプロセスには、見落としてはいけないポイントがあります。
「わかる」→「できる」は、一足飛びではありません。
その間に必ず
「やってみる」
という、行動のステップが必要なのです。
ですから私は、企業研修でも公開セミナーでも講演会でも、参加している皆さんに「やってみよう」という気持ちになってもらえること、そのことに多くのエネルギーを傾けます。
なぜなら、人は良いと思ったからと言って、
必ずそれを「やってみる」という訳ではない
からです。
実際にやってみようという気になってもらえるかどうか?
わかったことを実行に移すモチベーションを感じてもらえない限り、「言っていることは理解できた。いいお話だった」で終わってしまうのです。
わかったことを「やってみて」そして「できる」ようになってもらうこと。
そのためには、行動を生み出す感覚、
「できそうだ」という感覚
を持ってもらうことが重要です。
この「できそうだ」という感覚を「統制感」といいます。
研修に入る時、人様の前に立って、何かお話をさせて頂く時はいつも、参加者の方々の「統制感」を高めることに注力しています。
「できそうだ」という感覚は挑戦への行動を生みます。
やってみようという勇気を生むのです。
地道な練習や訓練への忍耐力を生むのです。
「できそうだ」と思ってやると自分へのプラスの気持ち、自己肯定感が高まります。
自己肯定感(セルフエスティーム)は自信(セルフイメージ)につながり、自信は次の行動を生み出すきっかけになります。
このように、「できそうだ」という統制感は、人の行動をめぐるプラスの循環を生み出すきっかけになるのです。
「わかった→できそうだ→やってみる→できるようになる」
これは、私が約30年、あらゆる「教育」に携わる際に大切にしている、人が成長するためのステップです。
「できそうだ」という感覚を持ってもらう方法のうち、私が重要だと思っているものは、
「身近な実例を見つけたり、活動に対しての目標を自分で決めて、達成の方法や行動計画も自分で決める」
ということです。
つまりは、「できそうだ」という感覚を持つことは、私たちが目指している「自立」の入り口に立つということ。
自立が相互依存につながり、それがチームとして相乗効果を生み出すレベルに進化していくスタートラインになるのです!
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アチーブメント株式会社エグゼクティブトレーナー。マネジメント研修、コーチング研修などを中心に講師を務め、年間の研修日数は200日を超え、リピート率は100%を記録。トレーニング歴25年のベテラン講師である。
プロフィール詳細 - もうひとりの自分と出会う50のエンパワーメントメッセージ