コラム

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大杖正信のモチベーションエンパワーメントメッセージ

講師歴25年を誇る大杖正信が、朝礼のネタなどでも使えるモチベーションを高めるメッセージをご紹介します。

小泉純一郎元総理の言葉はなぜ心に残るか?

小泉純一郎元総理の言葉はなぜ心に残るのでしょうか?
最適な例として、2001年の大相撲夏場所で横綱の貴乃花が優勝した時の言葉「感動した」が挙げられます。
それではなぜ、この言葉が心を揺さぶり、人々の記憶に残ったのでしょう?それをYouとIという視点で紐解いていきます。


今から遡って、2001年の大相撲夏場所。
当時の横綱貴乃花は人気、実力共に全盛期を迎えていました。

しかし、この場所、優勝の期待がかかった貴乃花は、土地柄で膝にケガをしてしまい、絶体絶命。
優勝はもう無理か……。

そんな中、貴乃花は見事に優勝を成し遂げます。
沸きに沸く国技館。
表彰式で賜杯を手渡すのは、これまた当時絶大なる人気と支持率を誇った小泉純一郎首相。

小泉首相は貴乃花に賜杯を渡す時、かの有名なフレーズを発しました。
あなたは覚えているでしょうか?
小泉首相はこう言って会場をさらに沸かせたのです。

「感動した!」

でも、記憶している人は少ないですが、小泉首相はその前に、もう一言発していました。そのセリフは、

「痛みに耐えてよく頑張った!」

まずはこの言葉を伝え、その後に「感動した!」を付け加えたのです。
これが人びとの記憶に残りました。

これこそが、「I・メッセージ」と「YOU・メッセージ」の組合わせです。
I・メッセージとは、主語が英語のIで始まるメッセージ。

例えば、「私は感動した!」「私は悔しい!」「私は嬉しいよ」などのメッセージ。
それと対になるのが、主語が英語のYOUで始まるYOU・メッセージ

例えば、

「あなたは優秀だね」
「あなたは頑張ったね」
「あなたはこうすべきだ」

などのメッセージです。
小泉首相は、先のシーンでこの2つを巧みに組み合わせて使いました。

「(あなたは)痛みに耐えてよく頑張った!」

とまずはYOU・メッセージで伝え、
次に印象的なI・メッセージで締めくくったのです。「感動した!」と。

そして、翌日のスポーツ新聞な第一面は、この名セリフで埋め尽くされたのです。

「痛みに耐えてよく頑張った!」

というYOU・メッセージが一面を飾った新聞は一紙もなかったのです。
いかにI・メッセージが強いインパクトを残すか?を物語るエピソードです。

では何故、YOU・メッセージは忘れられ、I・メッセージが記憶に残るのでしょうか?

幾つかの理由が考えられます。

「あなたは優秀だ」
「あなたはこうすべきだ」

といったYOU・メッセージは、上から目線で冷たい印象を与えます。客観的で評論家的とも言えるでしょう。
YOU・メッセージは「褒める」「叱る」に近いものになりがちなのです。

一方で「感動した」「嬉しいよ」などのI・メッセージは、横から目線で温かい印象を与えます。
主観的で共感的とも言えます。

だからこそ、人々の心にスッと入り込む。
小泉首相の「感動した!」がそれをよく表しています。

更に、I・メッセージが心に響きやすいのは、

「感情を伴う」表現

だからです。
喜び、感激、感謝などのポジティブな感情をダイレクトに伝える。だからこそ、相手の心に響くのです!

では、怒り、悲しみ、寂しさなどのネガティブな感情はどうすればいいのでしょうか?
それらもストレートにI・メッセージで伝えていいのでしょうか?

例えば部下や子供を叱りたくなる場面における上司や親の感情は、多くの場合「怒り」です。

しかし、怒りは本当の感情ではなく、「二次感情」であると言われています。

部下が約束を破って、期限までに結果を出さなかった場合を考えてみましょう。
「何故だ! ふざけるな!」と上司は怒ることでしょう。

でも、怒りの前にどのような気持ちがあったかを思い出すと、「一次感情」が見えてきます。

「期待していたのに、がっかりした」という落胆。
「この後、どうしよう?」という恐れや不安。
「自分の言いつけが軽視された」という悲しみ、寂しさ。

これらの一次感情がやがて二次感情の「怒り」へと変わっていった。
それがわかるのではないでしょうか?

それならば、相手に伝える時、二次感情の怒りではなく、一次感情に変換して言う方が効果的です。
「何故できなかったんだ!ふざけるな!」と怒るのではなく、

「期待していたから、ちょっとがっかりしたよ」
「この後どうしようかと、私も少し不安なんだ」
「お願いしたことが軽視されたようで、ちょっと寂しい気分になったよ」

このように伝えてみてはいかがでしょうか?

どちらの方が相手の心に届くかは明らかだと言えます。
感情を伴うからこそ、威力があるI・メッセージ。

しかし、怒りの感情はそのまま伝えてはいけません。
そうではなく、一次感情に変換して伝えるのです。
そのことにより、相手の主体性を引き出し、力づけることができるのです。

もちろん、ポジティブな感情は惜しみなくたっぷりと伝えましょう。
そちらの方がより強い力づけになります。

二つを組み合わせて使うことで、
叱りたくなる場面でも勇気づけを継続できるのです!

大杖正信
著者:大杖正信 アチーブメント株式会社 エグゼクティブトレーナー
Profile
アチーブメント株式会社エグゼクティブトレーナー。マネジメント研修、コーチング研修などを中心に講師を務め、年間の研修日数は200日を超え、リピート率は100%を記録。トレーニング歴25年のベテラン講師である。
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