Vol.30 「手放す」 vs.「任せる」
「手放す」ことと、「任せる」ことには微妙な違いがあります。
段階で言うと、まず自分でやる。
これが「任せられない状態」です。
次に、自分のやり方を誰かに伝えて、その人にやってもらう。
その人がどうやっているのかは、見ていてあげなくてはいけません。
いわゆる「管理」している状態です。
これが「任せているけれど、手放していない状態」です。
最後に、やり方も含めて全て任せて、
自分がいなくても自律的に回る状態ができること。
平たく言えば責任はとるけど、「管理」していない状態のこと。
これが「手放した状態」です。
「任せられない」→「任せる」→「手放す」とステップアップしていきます。
単に誰かに任せるだけじゃなくて、最終的に「手放すところを目指す!」
マネジメントを行う立場の人にとって、この「手放す技術」がとても大切です。
なぜなら、マネジメントとは、
「人を介して仕事をする技術」
であり、
「仕事を介して人の成長を促進する技術」
だからです。
更に、手放すことができるからこそ、
余裕ができていろいろ新しいことにチャレンジできますし、
新しいことにチャレンジするからこそ、自らも成長することができるわけです。
何か仕事や、頼まれごとを、
「これは自分にしかできない、自分だからこそできる!」
という自負心や責任感を持って取り組むことは、とても大切です。
でも、よくよく自分のやっていることを整理すると、
「そろそろ手放していいかな・・・」というものが見えてきたりします。
あるいは、「自分じゃなきゃ!」と思っているものも、ふと肩の力を抜くと、手放せることに気付いたりします。
これまで「任せて」→「手放した」ことはありますか?
手放したいけれど、手放せないものはありますか?
それを手放すと、どのような次のステージが待ち受けているでしょうか。
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アチーブメント株式会社エグゼクティブトレーナー。マネジメント研修、コーチング研修などを中心に講師を務め、年間の研修日数は200日を超え、リピート率は100%を記録。トレーニング歴25年のベテラン講師である。
プロフィール詳細 - もうひとりの自分と出会う50のエンパワーメントメッセージ