社員の主体性を高めるために重要なポイントというものがあります。このポイントを理解しないで、お説教を繰り返したり、社内研修を何度実施しても社員の「主体性」は高まりません。それでは、社員の主体性を高めるために重要なポイントとはどういったものなのでしょうか?そのポイントとは?
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先日、ある企業で若手社員向けのリーダーシップ研修を行わせていただいたのですが、そこで、改めて感じたことをご紹介したいと思います。
その企業は、社員数1000人を越える上場企業。
社会環境が変化する中で、会社としての転機を迎えており、変革をテーマに中長期計画を立案されていたのですが、その中の一つのトピックとしてあったのが、
「若手社員の主体性の向上」
でした。
「最近の若者」という言葉が語られる時、
「主体性に欠ける」
「責任感がない」
と言われることが多いですが、この企業も例外ではなく、これからの時代を担う若手社員の主体性を醸成したい、と思われていたのです。そこでアチーブメントで、3~4年目若手社員に対する1日半のリーダーシップ研修を行うことになりました。
参加していただく社員に事前課題もだしながら、研修姿勢が前向きになるよう取り組んでいましたが、やはり、最初は、「とりあえず様子見」という空気感が会場を支配。
しかし、チーム単位で行う、あるワークを行ったところから受講生の行動が目に見えて変わっていったのです。そのワークは、全チームがある目標をクリアして初めて達成になる、というもの。
しかし、掲げられた目標に対して、「そんなの無理だよ...」とブレーキをかける受講生もいれば、チームという枠にとらわれ、自分のチームのクリアのみに意識がいっている受講生がほとんどで、主体的、とは程遠い状態でした。
ただ、実はここまでは予想通りの結果。
だからこそ、ここで、
「今この場の取り組みに、日頃の現場が出ていませんか?全体での達成のためにもっとできることは、何かありませんか?」
そう投げかけたところから、受講生の行動が、徐々に変わりはじめたのです。
・他チームにアドバイスをし始める。
・全体の士気を高めるために、声がけを担当する。
・みんなのために時間を管理する。
いま自分にできることをそれぞれが考え、全体達成のために主体的に行動しはじめたのです。
その結果、最初は1分かけてもできなかった目標を、最後にはその半分の30秒で達成することができるまでになりました。
「とりあえず様子見」で参加していた受講生が、達成の瞬間、喚起に湧いたことは言うまでもありません。
その様子は研修担当者様も驚くほど。
研修の最後には、その気づきをしっかりと現場で活かすべく、具体的なアクションプランに落としこみ、参加者は、それぞれの現場に戻っていったのでした。
今回、
「もっとできることは、何かありませんか?」
と問いかけることはしましたが、具体的な行動についてまではアドバイスしませんでした。
それでも、行動が変わり、これまで経験したのことのない高いレベルの達成を創りだせたのは、自分なりの主体性の発揮の仕方に「自ら気づいた」から。
・「自分の中に気づきが起こる」からこそ、具体的な行動変革が起き、主体性が発揮される。
・主体性が発揮されるからこそ、高い成果が出る。
・飛躍のきっかけはすごく小さな気付きから。
改めてそのことを実感させられたのでした。
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