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オンライン研修で集中力を維持する7つのポイント

更新日: 2020年5月25日
先日「コロナは新人育成をどう変えたか?」と題して弊社が独自に行った教育施策のアンケートによると、オンライン研修を行う際に不安なこととして、45.9%の企業が「受講生の集中力が持たない」と回答されています。 今回は、オンライン研修の集中力を高める7つのポイントをご紹介したいと思います。
目次:

見られているという意識を醸成し集中力を高める

オンライン研修は、ZoomなどのWeb会議システムを使用して行われ、講師は受講生全員の様子をウェブカメラを通してモニターで確認することができます。

ですが、最近はYoutubeやNetflixなど動画コンテンツも非常になじみが深いものになってきており、デバイスの中にある「映像を見る」ということが日常生活において行われています。この習慣がオンライン研修の時に出てしまうと、研修受講=「講義映像を見る」という受動的な行動になってしまい、集中力が次第になくなってしまうという可能性があります。

こうした状態を無くしていくために効果的なのは、「見られている意識」をつくることです。自分が映像を見ているだけでなく、自分の様子も見られているという意識をつくって行くことで、「講義映像を見る」という受動的な参加ではなく、「研修の場に参加する」という主体的な行動になり集中力が高まります。見られている意識をつくっていくために効果的なアクション例は下記の通りです。

・講師も休憩中はカメラをONのままにしておく
・リアクションを定期的に求め、リアクションに対して講師がコメントする
 ex.「たくさんうなづいていただいてますね」「OKマークありがとうございます」
  「手を振っていただけて嬉しいですね」「〇〇さんがすごく笑っていただいてますね」

体を動かすことで集中力を高める

集合研修も同じ傾向だと思いますが、長時間座りっぱなしで体を動かさないと疲れがたまりやすいと感じるということは皆さんもご経験があるのではないでしょうか。オンライン研修の場合は、PCのモニターに目線を向け続ける必要があり、特に体を動かすことが少なくなりがちなので、意識的に体を動かしたり、リアクションを求めることをすると集中力を保ちやすくなります。

以下のような動作を受講生に促すことをおすすめします。

・講師の話に共感したらうなづく
・理解を示すためにOKマークを出す
・発表者に対して拍手をする
・グループワークに入るタイミングで大きく手を振る
・休憩中のストレッチを推奨する

目線の高さにモニターを置いて集中力を高める

正しい姿勢について様々な議論がありますが、テキサスA&M大学のランジャナ・メータ氏が行った研究によると、背中を曲げて目線を下げている場合と、背筋を伸ばし目線をまっすぐに向けた場合を比較して、後者の方が2倍も集中力が継続したという結果が明らかになりました。

オンライン研修は長時間デバイスを見続けることになるので、机の上にPCを平置きしておくよりも、PCを台などに載せて目線の高さにモニターが来るようにするだけで集中力が持続しやすくなります。事前に受講者にアナウンスをすることができればベストですが、難しい場合は、最初の休憩時にアナウンスをして、モニターの位置を変えてもらうことで、気分転換を図りながら受講環境を整えることをおすすめいたします。

3つのInputに2つプラスして集中力を維持

オンライン研修で集中力が保てない要因の一つは、研修におけるInput時間の過ごし方にあります。代表的な学習する際の情報のInputに、「聞く」「読む」「見る」という3つが挙げられると思います。しかし、この「聞く」「読む」「見る」という方法は、文章や情報が自分に向かって提供されている事を前提としており、Input方法としては受け身になりがちです。実際、「聞く」「読む」「見る」という動詞に「流す」という言葉を加えると、「聞き流す」「読み流す」「流し見る」などに変化するように、いつでもInputが流され始めてしまうリスクがある方法です。当然、Inputが流され始めてしまうと、集中力は持ちません。

そこで、オンライン研修では「聞く」「読む」「見る」の3つに加えて、2つのInput方法を意識的に取り入れることをおすすめいたします。

一つは、「問う」です。たとえば、「モチベーションが高かった時の共通点は?」「リーダーとして自分が目指す姿は?」など学習者に対して問いかけていきます。人は「問い」に対して答えを出そうとする時に、考えるという行為を行うので、脳は活性化し、集中力が維持されます。

もう一つは、「調べる」というInput方法です。オンライン研修の場合は目の前にデバイスがあるので、検索エンジンを活用して調べるというインターネットの特性を活かすことができます。「業界のニュース」や「競合情報」だけでなく、「リモートワークでのマネジメントのポイント」など様々な調査テーマを設定し、受講者に実際に調べてもらいます。調べるという行為は受け身になりにくい方法であるため、流すことはしづらく、集中力が維持されやすいと言えます。

Outputを求めることを予告して集中力を高める

次の集中力を保つポイントはOutputの活用です。ハーバード大学の研究者による研究でも、オンラインでの講義に小テストをする可能性を予告したところ、受講者の集中力が高まったり、メモをとる量が増えたり、学習内容の記憶が強化されたりという効果がみられています。これは、Outputを求められているという意識があると、講義をより注意深く聞くようになるためであると考えられています。Outputを求めることを予告しながらInputを行うこと、そして実際に定期的にOutputを求めることはオンライン研修でも効果的です。

2つのOutputに3つプラスして集中力を維持

続いてはOutputの工夫です。集合研修だと代表的な方法として「話す」「書く」が挙げられるかと思いますが、オンライン研修ではこの2つの方法に加えてWeb会議システムの機能を活用した3つの方法を加えることでマンネリ感を打破し、集中力を維持しやすくなります。

1つ目は「打ち込む」です。「書く」という方法と近いものがありますが、「打ち込む」は人への発信を想定しているため、ちょうど「話す」と「書く」の間に位置するOutput方法であり、打ち込んだ内容をチャットで発信することで意見やアイデアを共有することができ、多様な意見に触れることができるというメリットがあります。例えば「リモートワーク下のマネジメントにおいて工夫していることは?」など、参加者が普段実践している内容を問うテーマにすればナレッジシェアの効果も期待できます。

2つ目は「選ぶ」です。Web会議システムのZoomには「投票」という機能があり、受講者にアンケート形式で回答を集めることができます。ここにお題を投げかけ、受講者から回答を集め、集計結果を表示するという方法を活用します。受講生からすると、「自分はどのように考えているか?」ということを考えて回答するだけでなく、「自分の回答と同じ回答をする人がどのくらいいるのか?」「自分の回答は何番目に多いのか?」など関心を持った状態でOutputをすることができるため、集中力が継続しやすい方法です。「社会人生活がスタートしたいまの気持ちは期待と不安が何対何?」「苦手な部下のタイプはどのようなタイプ?」など正解のないお題を出すと研修が予定調和になりにくく、集中力を保つ上では効果的です。

3つ目の方法は「描く」です。Zoomにはホワイトボードという機能があります。リアルなホワイトボードと異なるのは、インターネット上で画面共有をすることで、同時に複数の人が同じ箇所に書き込みをすることができることと、書いた内容を画像として保存ができることです。お題として「チームらしさを表現するポスターをつくりましょう」などを出し、絵の形式でOutputをしてもらうことで言葉では伝えにくいイメージで表現することも可能です。

集中力を維持する「60/10/4の法則」

「60/10/4の法則」というのは研修時間のバランスを整えるために重要な考え方です。元々は、講師を育てるトレーナーとして著名なボブ・パイク氏が研修を効果的に実施するために提唱した「90/20/8の法則」に準じています。「90/20/8の法則」は下記の通りです。

1.脳が集中をキープできるのは「90分」まで。だからこそ、ひとつのモジュールは90分以内に収め、90分に一度の頻度で休憩をとる。
2.大人が記憶を保持しながら話を聞くことができるのは「20分」。20分おきにペースを変えたり、明らかに異なった学習形式にする。
3.人間の脳は受け身な状態が「10分」続くと興味を失い集中力を失い始める。講義は、8分を一区切りとして話を組み立て、8分ごとに参加者が主体的に考えたり話したりする時間を設けるなど参画の機会を設ける。

上記の理論はリアル研修を前提としておりますが、オンライン環境では集中力を維持するために「60/10/4の法則」に変換して研修を実施することをおすすめします。

1.ひとつのモジュールは60分以内に収め、60分に一度の頻度で休憩をとる
2.10分おきにペースを変えたり、明らかに異なった学習形式にする。前述した 5つのInputと5つのOutputを組み合わせていく。
3.4分ごとに参加者が主体的に考えたり話したり、リアクションする時間を設けるなど参画の機会を設ける。

つまり、上記の3つを守り、参加者が集中しやすいプログラムにしておくことが重要です。

まとめ

このように「受講生の集中力が持たない」という課題は、オンライン研修ならではの特性を理解し、集中力を高める7つのポイントを抑えることで解決されます。

オンラインの学びでは、受講者が体を動かす、集中力が高まる姿勢での受講を促すといった配慮が必要です。Outputを求めることを予告し、受講者自身も見られているという意識を醸成しながらInputをすることで、気が引き締まり集中力が高まります。Inputでは「問う」「調べる」を意識的に取り入れ、OutputではWeb会議システムの様々な機能を活用し、新鮮な気持ちで受講ができるように工夫。更に、人間の脳が集中できる法則を理解してプログラムを設計ことが望ましいといえます。

オンライン研修の実施でお悩みがございましたらお気軽にご相談ください。

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